ガラス越しの、

 街のとある、緑の多い公園。


 あなたはあの雨の降る日、雨でずぶ濡れになっていた私を助けてくれた...



 どうしてもあの時のお礼が言いたいの。


 私はいつもあなたの部屋の窓から、あなたを見つめていた...


 あなたが窓の外にいる私に気付くことはない。


 それでも私は、ずっと...



 ああ、どうしたらこの思いをあなたに届けることができるのだろう。


 私はどうしたら、あの時のお礼をあなたに伝えられるのだろうか...


 いつか、窓の外にいる私に気付いてくれますか?



“ありがとう、さようなら”



 この思いは、あなたに届きますか...?



 綺麗なキレイな蝶が、パタッと地に落ちる。

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