第9話 夢の後

朝、僕は寝たんだか、寝てないんだかよく分からない中で目を覚ました

夢の中で鈴夜にしたアレやこれやは余りにリアルで夢とは思えないせいだ

鈴夜の体温や肌の感触、湧き立つような匂い、それらは僕の感覚に染み込んでいる


「サキュバスってやっぱ凄いね」


思わず声に出てしまう

AV女優がする様な結構ハードなプレイをしたのに受け入れてたしね

自分がSだと良く分かる濃密な時間だった


そう、リアルでは無理だけど夢ならできる、そんなプレイに燃えてしまったのだ

でも後ろの穴を使ったのはやり過ぎだったかも

まあ相手はサキュバスだし夢だから許されるよね


リアルと夢の狭間の様な一夜だった、でも結局は夢の話さ


そのくせ朝なのにふにゃふにゃな僕の分身


起きた時に立っていないなんて不思議な感じだ

夢の中で鈴夜に何度も僕が精を吐き出した為なのだろうか


あれこれ考えてもよく分からないので取り敢えず起きる事にする


自分の家ならパジャマのままでうろつく所だけど

人様の家なので服装を整えてから自分の部屋から出る事にした


あれ、まだ結構早いのにダイニングに人の気配がする

ドアを開けて中に入るとコーヒーの良い匂いが漂ってくる


「ひゃ、た、太一君、おは、おはよう」


中では鈴夜さんがコーヒーを飲んでいた

そして随分と焦っている姿に僕は思わず笑みを浮かべてしまう


朝の爽やかな空間にいる鈴夜さんと夢の中で爆乳を揺らしながら尻を突き上げて嬌声を上げていた鈴夜さんとのギャップに少し戸惑ってしまうね

鈴夜さんもきっと同じ気持ちなんだろうね


「太一君も飲みますか」


鈴夜さんは冷静に振る舞いながら、余裕の無い自分を誤魔化すためか僕にもコーヒーを勧めてくれる


「ええ、良い匂いですね、僕にももらえますか」


「そう、じゃあちょっと待っててね」


そう言って鈴夜さんはキッチンに向かう

キッチンに有るコーヒーメーカーにはまだコーヒーが残っているみたいだ


どうやら、鈴夜さんが自分でコーヒーを入れたみたいだ

時子さんは通いなんですかね?


「カップ、カップと太一君ならマグカップかしら」


少し屈んで食器棚を覗き込んでいる鈴夜

そんな鈴与さんの日常の姿を壊して昨夜の鈴夜さんにもう一度逢いたい

そんな思いを抑えきれずに僕は鈴夜さんに後ろから近づいて不意打ちのように抱きしめる


「ねえ、鈴夜さん、何で夢の外でもサキュバスの美貌のままなの」


そう、鈴夜さんはロリ顔、ロリ体系ではなくて美貌のグラマラスな姿なのだ


「なぜって、これが女社長としての私の姿だもの」


少し戸惑いながらも鈴夜さんが答えてくれる


「昨夜のことが忘れられないからだろう」


夢の中の鈴夜さんの艶やかな痴態を思い出しながら僕は鈴夜さんに言う


「あら、随分と自信家なのね」


鈴夜さんに言われて僕は自分に違和感を覚える

そうだよ、僕はモブなんだ

こんな風に臆せずに女と話せたりしないのに

それが何で鈴夜さんを後ろから抱きしめたり、偉そうな言い回しで喋れるんだろう

でも僕の心の中の何かがこれは正しい行為だと囁くんだ


「図星だろう」


鈴夜さんの耳元で僕は囁く

すると強張っていた鈴夜さんの身体から力が抜けるのが分かる


耳が弱点なんだ

僕はそんな鈴夜の耳を軽く噛んでやる


「ひゃああ」


鈴夜の奴、随分と可愛い反応をするな

僕の中では鈴夜が僕に落ちているのは確定だ

これはいけるな

確信を持った僕の手が後ろから鈴夜の胸元に向かう


「ちょ、ちょっとやめなさい」


言葉では拒むものの鈴夜は身体は逃さない

なので僕の手は容易く鈴夜のブラジャーの中に入り込む


「こ、こら」


やっぱりね、その声からは少しも拒絶が伝わってこない

それを良いことに僕の手は鈴夜の胸の中を進み乳首を摘む


「ダメ、ダメよ」


鈴夜の声に甘いものが混じり出す


「やめて欲しいなら昨夜の感想を正直に言うんだ

早くしないと芙蓉が起きてくるよ」


「わ、分かった、分かったから

言う、言うわよ

太一くん、あんたおかしい

私はサキュバスなの

なんでそんな私を貴方は手玉に取れるの

あんなの初めてよ、凄すぎたわ」


それは夢だから

僕の分身は実際より随分と大きかったし、何度でも鈴夜の中に精を出せた

実際には出来ないことだ


「そう、確かに凄かったよね

僕が見た動画のAV女優と同じ事を鈴夜は簡単にこなしてたものね

それが夢の中だけじゃ無いと確認しないとね」


「ええっ、ダメ、ダメだったら」


僕の手がスカートの中に入ると鈴夜は形ばかりの抵抗をするが声だけだ

僕はそれを良いことに鈴夜のパンティーの脇から手を忍ばせる


「ぬちゃ」


鈴夜のそこは濡れボソっている

それは鈴夜の割れ目から溢れ出してパンティーまでも濡らしている様だ


「サキュバスがこんなになってて良い訳?」


僕は鈴夜の物が纏わりついている僕の指を鈴夜に見せる


「夢の中だけじゃなくて今も感じてるんだ」


「そんなの、太一くんが触ったからでしょう」


「それは幾ら何でも無理があるよね

パンティーが濡れるほどだよ

僕がくる前から濡れていたよね

昨夜の事を思い出して濡らしてたんだろう」


僕がそう指摘すると鈴夜は真っ赤になる

そんな鈴夜を追い詰める為に僕は両手を鈴夜のスカートの中に入れてパンティーを引き下ろす


「だめ、なにするの、やめなさい」


「いや、だって濡れすぎでしょう

脱がないと風邪ひくよ」


僕の言葉で鈴夜の動きがとまる

恥ずかしいほどにパンティーが濡れているせいだろう


「ほら、びしょびしょだよ」


丸まった鈴夜のパンティーは本当にぐっしょりだ

そのパンティーに鼻を近づけると鈴夜の淫匂がパンティーから漂ってくる


「メスの匂いがするよ」


僕は淫匂が漂うパンティーを鈴夜の鼻に突きつける


「な、や、嫌よ」


鈴夜は突きつけられた自分のメスに恥じらいを隠せない

でもその顔はメスの顔だ

だから追い込んでやる事にする


「こっちを向いてスカートをあげるんだ」


僕の命令に固まる鈴夜


「なにバカなことを言ってるのよ」


強い否定の言葉を発しながらも手はスカートに掛かっている


「ええっ、なんで」


なんでって、鈴夜は僕に使役されているからさ

だから僕の命令には逆らえないんだ


「だめ、やめて、なんで」


そう言いながらも鈴夜は僕の方を向きスカートをまくりあげる

そして見えてくる鈴夜の秘部


「鈴夜のアソコは夢の中で見たのと一緒かな」


「知らないわよ」


真っ赤な顔で怒っても怖く無いよ


「鈴夜は僕に触って欲しいんだろう」


僕の言葉が鈴夜を縛る


「はい、触ってください」


自分の言葉に驚愕する鈴夜


「ガチャ、ドス、ドス、ドス」


ドアが開く音に続いて足音が聞こえてくる

芙蓉が部屋から出てきた音だね


「残念、ここまでだね

スカートを下ろして良いよ

でも、パンティーは履かないで僕の帰りを待っているんだ、良いね」


僕の言葉にあがなえずに無言で頷く鈴夜、肩が震えているね


「じゃあ、コーヒーをお願いね」


僕はそう言ってダイニングの椅子に座る


「おはよう、ママ」


芙蓉がダイニングに入ってくる


「わっ、太一」


開け放したドアの前で芙蓉が固まっている


「きゃあ、だめ、見ない、見るな」


焦りまくる芙蓉

パジャマの上とパンティーだけの姿じゃしょうがないね


「芙蓉、焦る必要は無いぞ

何度も言ってるけど僕はロリコンじゃ無いからな」


そんな僕の言葉も耳に入らなかった様で芙蓉は自分の部屋へと駆け戻っていく


「太一くん、芙蓉には手を出さないでね」


母親としての鈴夜が芙蓉を心配する


「今言っただろう、僕はロリコンじゃ無いって

だから芙蓉には手は出さないよ」


「そう、なら良いのよ」


どうやら安心した様だね


「でも、鈴夜は別だよ

今晩も夢の中でいっぱい遊ぶからね」


僕の言葉に顔を赤らめる鈴夜だった







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る