第9話 …共同的な告白
■作者より
また先に作者です、2話だけコメディ感を出してみましたが自分に合っていないようなので、コメディ抑えます。
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目の前には、何故か顔が赤い幼馴染と男の
そして、
さらに、後ろにいる
カ……、カオス。
今までこんなにも
「
人を災いから守る
「私は
そう答えたのは
「それに、ここに来たのは私個人の意思。
「お、俺に?」
"
何か関わりを持ったことも、ましてや持とうとしたことすらない。
部屋の中に吹く風に優しく
「えぇ、
その腰抜けという安っぽく在り来りな表現は"ビビり"という意味では間違っていない。
が、しかし。
彼女の真剣な目はそんな事を諭そうとしているのではないと分かる程に澄んでいた。
「
あの話……俺が雑魚ヤンキーだった頃の話。
一人称が"俺"になったのもその時だ。
「いやしてないけど、実は……。」
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女子2人きりの中庭。
「今日は急に呼び出してごめんね?」
「いえ、
「実はさ、
「……
彼女は私の思っていた反応のどれとも違う反応を見せた。
赤面、拒否に加えて、逃走や激怒まで考えうる限りのほとんどを考慮していたはず。
それでも諦めずに私は切り返す。
「"代わりに言ってきて欲しい"って言われたから。」
「……その方は相当な"腰抜け"なのですね。」
「"腰抜け"……?」
腰抜け……、確かに琹はビビりで
でもそれは"気まずい空間が嫌い"だからで、琹は嫌われたくない訳じゃない。
「何も知らないのに、そんな事決めつけないでよ。」
自分でも、何言ってるのか分からないくらいについ熱くなってしまった。
俯いている私は、目の前に居る彼女に何を言われるかが怖くなってしまった。
「私も同じです。その方の事を何も知らない。だから……その……。」
「……何?」
「だから……そ、その方に是非……。」
顔を上げるとそこに居たのは言葉
「私の事を『好き』だと言ってくれた方の事を是非教えて欲しい、と思いまして…あの…えっと……。」
「会いたいの……?」
「あのっ、変な意味はなくて……あのですね……あの……、はい。」
それと同時に顔を手で
この子は多分……
「分かった、連れて行ってあげるよ。着いてきて。」
「は、はい、お願いします。」
彼女は赤面した顔のままでたどたどしく答えて、歩き始めた私を追ってきた。
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と、いう事らしい。
ただ、色々ツッコミを入れたい所も沢山あるけど……。
「まだ陽性反応チェックしてたのか……」
「まぁ、
あぁ確か、この高校に転入してきたんだっけ……。
転入……転校じゃなく転入。
つまりは、1度高校を退学したということ。
何か問題を起こした、とかいう話は聞いた事無いという所が少し気になる。
大体、転入したとなれば噂に聞くことくらいあるはずだけど……。
まぁ、ストーカーのことを直接聞かなかっただけで今回は良かった。
「何の話ですか?後輩?」
実は郁との初対面の日に、
それは、いつかバレるし、そもそも隠し通せるような性格をしていないからだった。
「そう、お前の時と同じ感じかな。」
「じゃあ、あの人もストーカーかも、って疑ってるんですね。」
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■作者より
1500(と少し)PV達成です。
ありがとうございます。
記念に次回はヤンデレを増やし、不評だったコメディー感を減らします。
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