第3話 琹が病原菌なら……
「なるほど、後輩で身長が低い……か。」
「さすが風紀委員。」と思っていると、
「私じゃん。」
思ってもみない言葉が飛んできたせいで、かつてこいつが英語で"2点"を取る程の馬鹿だったことを思い出した。
「背は低いけど、そもそもお前後輩じゃねぇだろ?」
「一応後輩だよ?病気で1ヶ月遅れで学校に来始めたから。」
それは後輩と呼べるのか?
まぁ、1ヶ月だけとはいえ後輩は後輩か?
「まぁ、ストーカーが唯だったら良かったんだけどな。」
「えっ?」
こいつは昔からあがり症だったから、少しおちょくると反応してしまう
「そ、それってどういう事?」
何らかの期待を胸に秘めたような顔をした
「いや、アホだからすぐ犯人だってバレるだろ?」
あれ?さっきと打って変わって、
……返事がないただの屍のようだ。
そんなことを考えていると、
「……
「だぁぁ!俺が悪かった、ごめん!」
まさか、自殺を志願するほどに思い詰めるとは思わなかった。
大体、近くに自殺スポットがあるとか教えてくれるはずない……。
と思いつつ画面に表示されていた「屋上の柵の外側」という文字が見えてしまい、軽率な考えだったと感じた。
一悶着あって、ようやく本題。
「3人見つかったけど、どうやって聞き出すわけ?」
「うっ……。」
しまった、何も考えてなかった。
確かに、「ストーカーですか?」って聞いて「はい、そうです。」とは、ならないしな。
「やっぱり考え無しか……わかった、聞いて来てあげる。」
"やっぱり"という言葉に反応しそうになったが、その気持ちを抑えて話を聞く事にした。
「聞くって……どうやって?」
上手い聞き方が恐らく存在しない
「"
「病気みたいに言うなよ。」
恋は
ってか、それならお前も陽性じゃねぇか。
と思いはしたが、鼓膜に響く予鈴がホームルームの開始を告げようとしていた。─────────────────
その日の昼休み。
珍しく視線を感じない真の自由時間を満喫していたところだった。
それは、昼休みも残り10分位になった頃。
「琹、聞いてきたよ。」
まるで朝飯前……いや、昼食後というように、ドヤ顔で現れた。
……昼食後?
「仕事が早いな。で、どうだった?」
「
……"モテない"とはまさにこの事か!
"年齢=彼女なし"のこの病原菌では、感染は非現実的という事実が襲いかかる。
俺は、最後の一人に
"モテたい"と……。
「そして、最後の
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