第11話 意外と楽しい


「先輩〜遊びに来ましたよ〜!」


家に来るのが早すぎだろ、歩きながら

LINEしてただろ、遊ぶこと確定してただろ。


「よう冷...。」


「先輩!久しぶりにゲームしましょう!」


「だらけにきやがったな。」


「じゃあおじゃましま〜す!」


靴を脱ぎ、俺に問いかけてくる。


「先輩の部屋どこですか?」


「リビングでいいだろ...。」


「いいじゃないですかあ!後輩が

それも女の子が入りたいって言ってるんですよ?

可愛い可愛い先輩の後輩が!」


「わかったわかった、変なことするなよ?」


「わーいっ!先輩の部屋だ〜!」


しつこいのでさっさと部屋に入れてしまった。


「これが配信の機材とかですか?」


「お、おいあんまり弄るなよ。」


「先輩!植物の海やりましょう!」


「そのゲームやるだけなら家まで

来なくてもネットで出来たじゃんか。」


「近くでやったほうが楽しいんですよ〜!」


よくわからんがそうらしい。


それから壮絶な暇つぶしが始まった。


「先輩!魚釣り勝負しましょう!」



「先輩!虫取り勝負しましょう!」



「先輩!かくれんぼしましょう!」



「えへへ先輩全く釣れてないですね〜」


ニヤっとした顔で見られた。



「先輩虫取り上手すぎます!ずるいです!」


仕返しをしてやった。




もう日が暮れていた...。

時間経つのが早く感じるくらいに

冷とのゲームはたのしかった。


のんびりのほうが好きだが、

こういうのもたまにはいいな。


のんびりの方が好きだが。


「先輩!今日は楽しかったです!

お疲れ様でした!」


「どうせ家も近いしすぐそこだけど

送っていくよ。」


「え、ええっと別に大丈夫ですよ!」


「この時間帯は危ないから

一応だよ。」


「こういうときのその優しいとこはずるいです。」


なんかボソッと声が聞こえたな


「なんか言ったか?」


「なんにも言ってません!」


「じゃあ今日は俺も楽しかったよ。」


「はい先輩!また行きますね!」


「ああ、また来い。」


そうして別れの言葉を言ったら

1人で月がはっきりと見えるくらいには

暗くなった道を1人歩き、自宅へと帰る。

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