「俺のメイドは」とご主人様は相談中

雅樂

メイドさんの紹介???

「琥珀、出かけの用意を」

「はい、ご主人様」

 このお方は、国王の御膝元で働く騎士様で大きな御屋敷を持つ貴族である。私はそのお方に仕えるメイドという訳だ。

「では、行ってぇ…………」

「ごぉ主人さまぁぁぁぁぁぁぁ!なにか、なにか、ご命令くださらないのですか。琥珀を放置していくのですよ。全裸で出迎えろでも、全裸で買い物に行けでも、なんでも構いません。あぁ、出来ればーー」

「落ち着け、なんでそうなる。普通に待ってろ。な、いいな。出かけてもほんの1時間で戻る、わかったな」

「……はい。あっ、では私を縛っっッ」

「…………行ってくる」

 ご主人様は、手際よく私を下着姿にし、亀甲縛りを施しそのまま柱に縛り付けて行った。縄はおそらく私がスカートの下に隠したのにきづいたのだろう。うん、やはり見事に動けない、興奮してじっとしてるのが辛いと言うのに。

『縄がピンポイントで気持ちいいところに入ってるにもかかわらず、ものすごく足りない。早く、早く帰ってきてよ、ご主人様。動けさえすれば、弄りたい。』

 グッと動いた瞬間、少しだけ縛られた位置がずれて時計が見えた。絶望的だ、ご主人様が行ってから10分しか経ってない。

「えっ……」

『無理だ無理だ無理だ無理だ、これでも我慢してるんですよ。やばいって。えーと、あぁ放置プレー最高……じゃなくて。時間見なけりゃ良かったな。ハヤクゥカエッテキテ……』


 一方その頃、ご主人様は友人の元でとある相談をしていた。それはもちろん私の事だった。帰って来て欲しいメイドの気持ちは、どうやらご主人様には届いてないみたいだ。

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「俺のメイドは」とご主人様は相談中 雅樂 @chloroform_aiseiku

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