ごみのようなエブリデイパート4

 すごいな。小説家。どうやって十万字書いたんだ。

 いえ、普通のことをやったまでです。




 またブザーが鳴り響く。ベッドに電流を流されないだけましだと思う。


 出された朝のエサおよび昼用の冷凍食品を解凍したものを詰めた箱を持ち、カス学校に向かう。

 二見美月がいつものように玄関にいる。


 昨日の依頼について回答を聞く。

「おはよう、藤倉くん。これを三好くんに渡して。」

 相変わらずテンプレ挨拶女である。


「美卯さんはどういう回答でしたか。」


 受け取り拒否されているものを受けとって渡すことの労力ほど無駄ではない。

「おはよう、藤倉くん。これを三好くんに渡して。」

「美卯さんはどういう回答でしたか。」

「おはよう、藤倉くん。これを三好くんに渡して。」


 これ以上文字数稼ぎをしてもしょうがないので渡されたものを受けとる。


「美卯さんの回答は。」

「藤倉くん。これを三好くんにちゃんと渡してね。」

 一回昔にバレンタインチョコを受け取り拒否されて処分に困ったあげく鉱山排水の流れている川に投げ捨てたのを根に持っているらしい。


 あの後妹だけではなくお互いの両親にも説教されたんだぞ。全く。


 ともかく駅へと向かい、三好に無理をいって二見美月から渡されたものを渡して回答を聞くと以下の様である。

「帰ってきてたけど忙しそうだったからよくわからない。」

 あいつんちも姉妹仲結構悪いからね。仕方ないね。



 渡した後、わざと列車の座席の上の網棚においてやり、忘れたふりをして電車内のゴミ箱に捨ててやる。

 汚れ仕事は自分の役割だ。

 またコミュニケーションのとれないやつの作ったものに何が入っているかわかったものではない。食べて腹を壊すだけならまだしも死んでしまうかもしれない。




 若林さんへの回答をどうするかを考えながら必要なら向こうから妹やカーリング部の部室に来るだろうと思いながら学校に着いた。

 今日もまたつまらない学校が始まる。

 早良さんは今日もかわいいよ。早良さん。

 目の保養をして、朝から教室の扉のそ外ら三好をガン見するしょうもない生物2匹がホームルームのチャイムが鳴った後、帰るのを見る。一回香恋ちゃんに恫喝されてるからな。

 香恋ちゃんがホームルームを始め、またつまらない日常が始まった。

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