ごみのようなエブリデイパート3

 区切りができないからね。仕方ないね。


 顧問である香恋ちゃんに鍵を返し、大学チームがだめだった場合を考慮し、新入部員が入るかもしれないと伝える。

 事務的な反応をされる。入部届けの紙を渡される。相変わらず授業準備で忙しそうだった。



 帰りの電車の中では返信が来なかった。

 ともかく大学生なので忙しいのだろう。

 回答については待つこととした。向かいの家なのだから最悪会って話せばいいし。



 家に帰ると、妹と二見美月がまた相変わらずあやしいことをしていた。

「ただいま。」

 挨拶をしても返事がない。いつものことであるため気にしない。

 妹に何を言っても話を聞く気はないだろうし、二見美月はそもそも話が通じるか疑わしい。



 一応今日のことについて話す。

 ここまで一切書いていなかったが、相談した先輩は二見美卯。二見美月の姉である。


「今日、あなたが相談を受けたカーリング部の件について、美卯さんに大学チームの紹介を頼んでいるから、回答についてストーカーだと思われたらいやなのであなたを通じて伝えることとしたので、お伝えいただけますでしょうか。」

 返事がない。いつものとおりである。


「二見美月さん。あなたのお姉さまに大学チームの紹介についてメールをしているので、その回答をいただけますようお願いできますでしょうか。」

「こんにちは。準君。明日は三好君に私の手作りお弁当を渡してくれるよね。」

「それとこれとは話が違うし、直接渡す勇気がないのだったら作るべきじゃない。」

「渡してくれるよね。」

「渡してくれるよね。」

「渡してくれるよね。」


 取引に応じなければこちらのいうことを聞くつもりがないらしい。

 意外にも取引をする知能はあったようだ。当然といえば当然だが。

「渡すしかないな。」

「わかった。姉に伝える。」



 寝るころになっても、返信は来ない。

 二見妹にメールをしても同様に返事はないため、何か理由があるのだろう。


 どうせ俺に三好向けの何かを渡しに来ると思うので、その際に状況を聞けばいい。


 ともかく、返事が来るのを待ちながら、寝ることとした。



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