ごみのようなエブリデイパート2
予鈴がなり、いわゆる田舎の自称進学校なので自主学習の時間となる。
ほどほどにして次に来る担任が来るのを待つ。
白島香恋、部活の顧問にして英語担当。男女ともに人気の若手教師である。
ホームルームの話を適当に聞き、授業も適当に受け、エセ進学校の講習を回避するために入った冬しか活動しないカーリング部に行く。
どうせ自分以外幽霊部員なので適当に香恋ちゃんからもらった課題をやりながら嫌な教師のうざい講習会を避けていると、1年生がやって来た。
「カーリング部に入部したいのですが。」
くそ小説なのとそもそも俺は女子の髪型をうまく表現できないが、それほど長くない髪の女子はそう言った。
俺は彼女に対して、
「講習を回避するためにやりたいのかそれとも入試のネタでやりたいのか。」
先輩が言っていたがこの学校の指定校推薦はろくなものがないらしいしそもそもこの学校の多くの人が行きたがる国立大は基本は一般入試なので部活の結果は大学進学にあまり関係ない。
「いえ、真剣にやりたいです。」
思わぬ答えが返ってきた。
とりあえず大会には出るが出ると負けがデフォルトの思い出作りが目的なのかそれとも体力作りが目的なのかなんなのかよくわからない高校でチームを作るために必死に人を集めなければならないチームで真剣にやれるわけがない。
とりあえず彼女に、
・この高校はエセ進学校のため、講習をサボるとかしょうもない理由のためにこの部活が存在していること。
・女子部員が卒業してしまい今年度はチームを作れるかわからないこと。
の2点を伝える。
すると彼女より、
「この街ではここしかカーリング部のある学校がないので親に無理を言って私立にしたのに。」
公立落ちた俺からするともったいないぞそれは。
「どうしてもこの街でカーリングがやりたいのであれば先輩の行った大学のチームを考えるが。」
彼女の困った顔を見て伝える。
すると、紹介してほしいとのことだったので、先輩にメールを入れる。
彼女の名前とクラス、連絡先を聞いていなかった。
「名前は。」
「若林青葉です。」
「クラスは。」
「1年4組です。」
くそ妹と同じクラスじゃないか。
「同じクラスに妹がいる。」
と言うと、
「先輩の名前は。」
自分の名前を伝える。
「あやせさんと似ていませんね。あやせさん、お兄さんと会うのが嫌なので付いてきてくれなかったんだ。」
彼女は勝手に理解する。
先輩に送ったメールの返信が来ないので後日回答することになった。
知らない男の先輩からメールが来るのはまずいと思ったので妹から伝えてもらうこととして別れた。
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