第183話 フレーバーテキスト置き場(読まなくても一応大丈夫なやつです)

 世界観補完と、作者の面倒な独り語りですので、苦手な方はスルーしていただければ。

 いつ投稿しようか迷ったのですが、「設定考えるの好きです!」という読者の反応をいただけたので、このタイミングの投稿になります。勢いって大事。


 こちらは「なろう」の方で後書きに書いていたフレーバーテキストの集まりです。向こうではちょっとしたおまけ程度で載せていたのですが、こっちにおまけがないのもどうかと思い、置いておきます。

 近況ノートに書いても良かったのですが、そちらだと気づかない方も多いかと。

 今後のフレーバーテキストは近況ノートに置きますので、気になる方は時々そちらも覗いてくださいね。




 神語しんごという言語について(4話 妖精からのレクチャー 後書きより)

 言葉には言語ごとに表現できる限界があります。「木洩れ日」という日本語に該当する言葉が、外国にはないことが一例です。なので、全ての言語の元である神語を扱えるというのは、効率の良い魔法の詠唱が出来るということです。「ファイア」は4字で3音ですが、火は1字1音で言葉を圧縮できるところも利点ですね。

この設定を生かせる語彙が作者にないことが欠点ではありますが。




 ポーションについて(12話 森の魔女 後書きより)

 体力や傷、魔力の回復など効果は多岐にわたる。効き目が高すぎるものや粗悪品は味のことを考えていないので、不味いものが多い。味がまともな中級ポーションを買いそろえることが出来るのは、冒険者の一種のステータスになっています。効き目が高いポーションが不味いのは、開発が難しく製作者が味にまで気を遣えないことが大半の理由を占めています。良薬は口に苦しとはこの世界によく言われていること(物理)。ちなみにマギサ・ストレガのポーションが不味いのは上記の理由に加えて本人が味音痴だからである。




 本作の、エルフの耳の形状の解釈(13話 魔女との生活 後書きより)

 森暮らしの種族のため、目で情報を拾うには木や雑草等の障害物が多いので聴覚が発達したと著者は解釈しています。魔物の中には擬態するものも多いので。耳が尖っているのは、耳の表面積を広げるため。それにより、魔力で強化できる面積も増え、聴覚での感知能力を高めることができる。

 そう解釈したんですけど、書いている途中で「ファンタジー作品に何を書いてるんだ? 自分は馬鹿か?」と思いました。まる。




 魔法の同時展開について(14話 魔女との訓練 後書きより)

 フィオ君が訓練でマギサおばあちゃんにボコボコにされる回です。

 属性の違う魔法を同時に展開することは高等技術であり、本作の世界観では使い手が限られている技術です。物語の本筋に絡む人はみんな出来てるから、多分読者の皆様にすごさが伝わっていないのが難点。主人公のフィオ君は師匠のマギサお婆ちゃんに「これは基礎的な魔法」と嘘をつかれたのを真面目に受け止めて頑張っています。お婆ちゃんは「本当に出来おった。馬鹿だねぇ。」と内心思いながら稽古をつけています。


 自分でまとめながら懐かしい気分になりました。マギサおばあちゃんは、また登場する予定があるので、待っていてくださいね。




 異界アレンジ魔法について(15話 vsワイバーン 後書きより)

 ワイバーンとの戦闘で、フィオ君が準備している元いた世界の知識を駆使してアレンジした魔法になります。今後この言葉が作中に出てくることはないと思います。ノリと勢いで造語作っちゃ駄目ですね……。


 ワイバーンの浮遊魔法について

 ドラ〇エの龍が眠るとき、浮いてますよね。ポ〇モンの飛行タイプも飛んだまま寝ますよね。作者はそれが気になって気になって仕方がない幼少期を過ごしたものです。結論は作中の説明通りです。翼と魔法どっちも使って飛んでることにすればいいんや!




 アーマーベアという魔物(16話 vsワイバーン2 後書きより)

 表皮が鎧のように固い、熊のような魔物。肉食であり鉱物食でもある。摂取したタンパク質と鉱物を加工し、鋼の鎧を体表に作る特性をもつ。表皮は次々と生えてくるが、古い皮膚がなくなるわけではない。年輪のように重なり、鋼の鎧の密度が増していく。最終的には自重に耐えられなくなり移動できず、死んでしまう悲しい種族。




 18話 vsワイバーン4 後書きより

 森で暴れるワイバーンを止めるために、エルフたちが戦う描写への注釈です。

 エルフたちは固まって対応すれば、人的被害をほとんど出さずにワイバーンを倒すことができます。ワイバーンが森をやけくそになって攻撃しているので、仕様がなく戦力をわけて対応に当たっています。人命よりも森です。森大事。今作では普通の人間を普人族としますが、彼らはそんなエルフたちをあほだと思っています。さもありなん。


 土魔法の解釈について

 この物語では、火・水・風・土・金・闇・光というスタンダートな属性で魔法をわけています。一番不人気は闇です。闇が不人気はちゃんと理由があるのですが、土魔法は単純に地味なので不人気です。とてもかなしい。

 作中でも触れていますが、魔法の中では魔力効率がよく、利便性の高い属性でもあります。火や水、風は形がありません。不定形です。なので、「形を維持すること」にも魔力を割く必要があります。土魔法で操作するのは土や砂、鉱物であり、他の属性で操るものよりも作りやすく、維持しやすいという特徴があります。火や風は持ち歩けませんからね。ただし、火や風に比べると重いので、初動だけは魔力を食うというデメリットもあります。火や風魔法は、しようと思った魔法を途中でキャンセルしてもあまり魔力を食われません。土魔法は初動に魔力を食うので、キャンセル料が高いのです。居酒屋かな?




 魔力の感知能力について(20話 休息 後書きより)

 師匠のマギサ・ストレガや主人公のフィオは五感で魔素を感じることが出来ていますが、この世界の住人はそれが出来ないことがデフォルトです。ただし、普通の人も空中の魔素は見ることができます。2人が見えているのは生き物のもつ魔素になります。場合によっては無生物も。空中の魔素は所有権が誰にもないから見える。生物の魔素は所有権がはっきりしているから、普通は見えないということですね。

 他の人々がフィルターごしに魔素を見ている中、二人だけ虫メガネで覗いているような感じです。ずるいですね。チートですね。でもね、このお婆ちゃん、弟子にそれを教えていないんですよ。これがまた。




 小人族ハーフリングについて

 文字通り、身長が人間の半分程度の種族です。一般的なファンタジーでは、体が小さいだけで普通の人間と変わらない設定が多いようです。ただ、小さいだけなら普通の人間との生存競争に負けてしまうのでは、と作者は思いましたので、普人族よりもちょっとだけ魔法が得意という設定にしています。ちょっとだけね。ちなみに最初はホビットにする予定でした。あれ、指輪物語オンリーの種族なんですね。しかもファンタジー界隈では常識だそうな。無知を思い知らされます。




 ギルドカードについて(22話 初めてのお使い2 後書きより)

 ストレガお婆ちゃんのお使いをフィオ君がする回です。なろうの方では前書きに「例のBGMを脳内再生してくださいね」と書いてあります。自分が倒したワイバーンを「おばあちゃんがたおしました!」と擬態幼児している回です。

 こちらのライセンスは、本人が持っている時のみ身分証として機能します。ライセンスに持ち主が魔力を流し込んで認証するシステムですね。ここでいう魔力は、指紋や顔認証のようなものです。世界に同じ魔力を持った人は二人といないということですね。ですので、本来はフィオ君がやっているようなお使いはできません。絶対森から出てこない師匠と、それを知っているギルドマスターだから成立しています。作中で一番チートなのは、たぶんこのお婆ちゃんですね。ルール捻じ曲げますもん。




 騎士と傭兵という職業について(23話 初めてのお使い3 後書きより)

 騎士は高給取りの公務員みたいなものだととらえていただければと思います。なので、災害時は逃げられないのです。南無。ただし、平常時は危険が少ない仕事です。トレーニングしているだけでお給料が入ってきます。やったね。

 ただし、雇っているのは国や地域ではなく貴族です。場合によっては王族。仕事の良しあしは何をするのかではなく、誰と仕事するのかが大切とはよく聞きますが、雇い主の貴族によってはブラックにもホワイトにもなる職業ですね。名をあげた冒険者が騎士になることもあります。


 傭兵

 戦争屋。冒険者と近しく見えますが、対人の戦闘に特化した人々です。なので、対魔物の冒険者とは戦い方も求められる技術も全く違うものになります。作者が傭兵もの作品に挑戦しない理由はここですね。兵法わからん……。なんもわからん……。でもいつか挑戦しないと。

 命をかけた職業の人々なので、金にがめついです。ただし、金をちゃんと支払えば素直に言うことを聞く人は多いです。お金よりも大事なものはたくさんあるけれど、お金が大事という大前提は基本、覆らないものです。




 ギルドの資金源について(24話 初めてのお使い4 後書きより)

 地域指定の常駐上級冒険者という造語を出しました。斧使いのウォバルさんがそれにあたります。多分、作者はしばらくしたらこの設定を忘れます。これを編集しつつ思い出しました。振り返りは大事。ギルドでの魔物の査定についても、種類ごとに専門家がいるという設定も今回出てきました。現代日本で生きる読者の人々はこう思ったでしょう。「そんな高度人材雇える金、どこから出てんねん。」と。

 魔物から出ています。魔物は人間社会を脅かす脅威ですが、同時に経済を動かす柱にもなっています。倒さなければ生存競争に負けますが、その敵に経済を生かされている人間たち。滑稽ですね。




 冒険者の感知能力(25話 初めてのお使い5 後書きより)

 作中では主人公やマギサお婆ちゃんがトップレベルに高いです。妖精をはっきり視認できるのは、主人公がもつチートですね。ギフトと表現した方がいいかもしれません。それなしで何となくルビーとコミュニケーションがとれるお婆ちゃんは一番意味がわからない存在です。ウォバルさんやミロワさんみたいに「何となく感じる」ことが、大抵の冒険者の限界と思っていただければいいかと思います。




 27話 訪問者 後書きより

 エイブリー姫初登場の回です。騎士さんたちがめちゃ上から目線です。

 宮廷騎士団の皆さんが高圧的な態度なのは、護衛対象の面子を守るためです。フルメイルは森に入るには不便ですが、面子のために我慢して着ています。偉いね。公務員は大変だ。

 ちなみに、貴族がこういった実力者を囲って騎士としているのは国が推奨していることです。貴族が力のある者を多く抱えることは、イコールで国の戦力の保持となりますので。ギルドにいる場合、あくまでも冒険者は個人事業主になりますので、他所の国へ行くことを国が止めることはかないません。ユー!安定した収入あげるから、うちの国の敷地で働かない!? ということです。

 貴族は国の便宜をはかった代わり、王族に対して自分の土地の統治に対して文句を言うなだとか、国政に口を出させろだとかの要求をします。狸の化かしあいだね。大変だね。




 思ったより文量が多かったので、きりのいい30話らへんでしめておこうと思います。それにしても料理下手という属性を妙齢のお婆ちゃんに采配したのは何でなんだろう。自分で自分がわかりません。

 ご一読感謝。

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