2020年4月5日(日) 気が休まらない
土日は仕事の連絡が来ないので、まとまった作業を進めるには好都合だ。
▼午前九時 起床
朝食はシリアルと牛乳。牛乳がそろそろ尽きるの。Amazonで買えないか調べてみたら、普通にいろんな種類の牛乳を売っている。ほんと何でも売ってるな、Amazon。
Amazonプライムビデオで『柳生一族の陰謀』を流しながら掃除。
私は煙草を吸うし、うちは本が多いので、気がつけば作業部屋が埃まみれになってしまう。
そういえばネットで注文していた煙草は、届くのに一週間くらいかかるらしい。あと二、三日はかかるのかな。
Amazonで、夜叉猿に対抗するための道具を見繕うことにした。
無造作に「Amazon 武器」でGoogle検索すると、コスプレ用の日本刀が大量に出てきた。かっこいいけど、欲しいのはそういうのじゃない。
気を取り直して、Amazonの検索窓に「武器」と打ち込むと、痴漢撃退用のピックや、懐中電灯付きの警棒がたくさん出てきた。
ピックは野生動物に通じないだろうけど、ライト付きの警棒は威嚇には役立ちそうだ。値段が二〇〇〇円くらいなので買っておく。
接近戦は避けたいので、飛び道具と、近寄られたときに威嚇する道具が必要だ。
こういうものは使ってみないとよく分からないので、三万円のクロスボウ、ロケット花火いろいろ、催涙スプレーを五本ほど注文。
▼午後一時 雑事
午前中に掃除をしていて、大事なことに気がついた。
ゴミ出しをどうするかである。
埼玉にあったとき、うちの家はごみ捨て場に隣接していた。
家の宅配ボックスにどこからともなく宅急便が来るのだから、もしかすると、ごみ捨て場があるはずの場所にゴミを置いておけば、回収してもらえるのでは……と思ったが、確証がない。
試しにゴミを置いておくかと思ったが、家の外に生ゴミを出しておくと動物が荒らしそうでちょっと怖い。
庭で焼却する手も考えたが、風が吹いて周りの木に燃え移りでもしたら大惨事だ。それに、もし周囲に知性と害意を持った生き物がいたら、火を使っていることで居場所がバレるかもしれない。火はナシ。
ひとまず、生ゴミは家の周囲に穴を掘って埋めることにした。プラスチックや瓶、缶などのゴミは、きれいに水で洗って一ヶ所に固めておく。瓶や缶はもしかしたら今後役立つかもしれない。
資源ゴミの日が来たら、古雑誌をごみ捨て場に置いてみよう。
午後はゆっくり仕事の資料を読む。
合間にふとネットのニュースを見ると、そろそろ政府が緊急事態宣言を出すかもしれないという。複数の感染症の専門家が、東京をロックダウンすべきだと主張しているらしい。いよいよか。
緊急事態宣言って、何ヶ月くらい続くのだろう? 数ヶ月? 半年? 一年?
それはさておき、この不可解な転移状態はいつ解除されるのだろか?
もしかして、一生このままなのだろうか? 不安だ。
急に胃の底がずっしり重くなったが、景気付けに「なにが東京ロックダウンじゃ! わが家は世界からロックアウトされとるぞ、わはは!」とデカい声で叫ぶと、少し元気が出てきた。
不安を紛らわせるためPlayStation4を起動し、積んであった『十三騎兵防衛圏』をプレイ。面白いけど、あまり集中できない。
▼午後十一時 就寝
音信不通になっていたライターから詫びの連絡があった。
心身の調子を崩していたらしい。繊細な人間なので、新型コロナ騒動でだいぶストレスにやられているようだった。
「誰にでもそういうことはあるし、いまは心がすり減りやすい時期。あまり気にするな」と返事をした。
寝る前になって、四日前にダウンロードしていた『Fate/Grand Order MyCraft Lostbelt』を遊んでいないことに気がつく。今日までしかプレイできないので、慌てて少しだけプレイした。
ついでに、異世界の森をバックに、スクリーンショットを撮っておいた。
今日も遠くで夜叉猿の声がする。何かと争っているような声だった。
ほんと血の気が多いな、あいつは。
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