酔-sui-
『LAGER BEER PSYCO ACID DREAM』
波打つ空気に浮き輪が必要 流れのままに階段を下りよう
ジェットコースターは泡塗れ 加速するとレールの油が拭かれて甲高い女性の悲鳴に聞こえて
柔らかい時計 ピザ職人に伸ばしてもらって焼いてもらえば きっと未来は丸焦げで参事の三時はとても美味しい
感受性の高い子供たちに 殺戮ビデオを見せて体中掻かせて殺したいと思う時に
叶えることが出来なかった千羽鶴は どいつが出来そこないか探してる真っ最中で
浴槽の欲望 沈殿するのを魚が食べて膨らんだのを頂くとしよう
犯したい ゆっくりと愛撫する中で もう駄目と言わせてみたい
左利きのサブカルに嵌った彼女 カルト漫画に浸かる為に コアなサイコキャンディーをマニアックに舐める
水飴に飛び込んだスイマーは泳ぐのを止めない だって固まってしまうから
パレットの汚れ方もアートなのと同じ様に フライパンも食器もソースで描かれた異世界の地図
フォークのコンパス 気が狂ってるけど正しく口に導いてくれる筈さ
ビニールドレス 薄着の彼女の名はアイス 熱にうなされ幼くなっていく
LAGER BEER PSYCO ACID DREAM LAGER BEER PSYCO ACID DREAM
LAGER BEER PSYCO ACID DREAM LAGER BEER PSYCO ACID DREAM
酔った狂気の溶ける夢 風は吹くけど音の無い夜の草原で 背中だけの人を眺めていた
燃え上がるスケアクロウ 繁殖を止めたスケープゴート ブラックシープの町でも追い出されたレヴェン
お前の愛しきラブドールは幾ら精と血液を注いでも脈無しなんだよ
積んだ本で壁の向こうは何が見えるんだい? 彼は知識なんて要らないと言って 獣になってから帰らない
ロードランナーも光を超えて 誰も捕まえられない所に逝ってしまったし
縛られたハムはかつて1つだった頃を思い出す ミルクの膜を被って子供に還る大人が居ても良いじゃない
『コロントニアの陶酔』
地球儀ぐるぐるグルグル回して 鋭利な刃物で綺麗に皮を剥けば核は柔らかい黄身の様
コップに入れて喉に流し込めば 僕は全ての物の呼吸を感じ
水面に写る満月を ウサギがボート漕いで 蟹は泡を壊して遊び 彼女の横顔に表情が付き
昼間から蜘蛛になった人の声が 開いた窓から聴こえて 電車が走り出して掻き消され
最先端の海底都市で海老が腰を整体で伸ばしてもらっていて
帽子の飛行物体が地上で飛び交い 頭を侵略しだし
代わり番こに獏は眠って飢えを凌いで
砂の鍵盤で短い曲が奏でられ 音も無く崩れ
涙目で見上げた陽射しに丸い虹が幾つも生まれて行き やがて縮まる様に消えてく
緑の川を泳ぐ猿 金属の昆虫が工業地帯の廃油で錆び止めを施していて
廻るアカシックレコード ネズミはチーズの行方を求め
クレヨンで道路に計算式を書いてる老人の答えが出た時に
また黄色い自転車が子供の影を作り走り出す
蜘蛛の糸 ストリッパー 絡み付くとは猥らで
メトロポリス 摩天楼の下 不眠の人達
コロントニアの陶酔 水を一杯
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