陰性の感情

『domes tea』

こうあるべきだと頭ごなしにアナタは言う

根深く私に絡み付いて気に食わない事を羅列させる

抱かれた後は引っ掻く様に塊を掻き出す

殴られて気を失い また殴られて目を覚ます


甘い言葉なんて贅沢言わないから 甘い味をくれませんか?

渋みが口から頭に拡がって耐えられない


私をその暴力でどの様に変えていきたいの?

青痣が目立ってTシャツ着て外に出れなかった

時々我に返った様に泣きながら私を抱きしめるのにホッとしてしまうのは

それでもアナタから離れられない位に好きだからなのだろうか?

愛情が何だか分からなくなってきたこの頃



『性的諦め』

僕が初めて人を好きになることを教えてくれた君には恋人がいた

とても大人な感じがして聞いてる限りお似合いな二人だと思う

こんなに近くに居るのに遠くの存在って言葉をドラマで聞いた事があるけど

それが今の状況なんだ 実際にある出来事なんだって分かったよ

きっともう 裸で触れ合っているんだろう ラブシーンが映った時に押し倒されて

上からボタンを一つ一つゆっくり外されて 膨らんだ胸に耳を当てられて

「緊張してるの?」って甘い声で言われているんだろうな

僕の見た事ない照れた顔をして 僕の聞いた事ない声を出していて

それらがどんなのか君の恋人は知っているんだろう?

僕が今の仲で満足しようと思い込もうと必死になるほど

恋人に嫉妬する僕が強く表に出て来るんだ

だけど この気持ちを押し殺して君との友達な関係を続けようと思う

僕が告白して君が断ったら 君以上に僕が友達な関係を続けられないだろうから

仮に君の方がそうなってしまったら 僕は毎晩の様に涙腺を腫らすだろうから

もし叶うのなら別の形で会いたかった そして早く君の事を好きになりたかったなぁ



『無題』

君がドンドンと墜ちてくのを心のどこかで望んでいる

そうなる程、君は僕の声を聴きたくなる様な気がしたから

頼られる事を利用して、僕は存在価値を作りたかったんだ

ドンドン陥れる様な事を言うつもりは無く、寧ろ救いたいのだけど

そんな矛盾を抱えながら僕は泣いている君に優しそうな言葉を掛ける

ホントに助けを求められる時に、上手く逃げられるくらいの言葉と気遣いを掛ける

僕は人に対してゲーム感覚な付き合い方をしている

こんな僕はゲームオーバーになって終えば良いと思うけど

何時も死ねる勇気がない

今日も自殺のニュースを見て羨ましがる

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