なめ腐りDAYS

『後ろ指を指されてる』

後ろ指を指されてるんだ 私は行く所で醜態を晒すから

スッカリ町の有名人になってしまったよ

赤い水玉模様のワンピースを着てるのはね

後ろ指を指されてるうちに出血してしまったんだよ

心だけじゃなく体も痛いんだ 過敏になってんだよ

ねぇ 何時だったかお前の為にと叱った時のセリフの中で

「その人たちよりも先を進んでるんだからいいじゃないか」

てなことを言ってたけれど

もう誰かの前を歩くのは止めようと思うの

後に続くのは馬鹿にしたくて仕方がない人達

誰も案内してくれないからスッカリ道を逸れたし

この先何があるのか後者の咬ませ犬みたいなもんになってるし

鏡を背負って歩いてみたけど 石を投げられて割られちゃった

ビックリして飛び出した道路で私は車に跳ねられた

救急車の代わりにゴミ収集車が来たわ

なるほど 私らしい最期ね



『占い』

一日を災難に見舞われることなく過ごす自信と力と運が無いから

私はこうやって占いを気にして見てしまっている

私が生まれる遥か前から私の運命を知っているから

不安になる度に「占い」と検索して見ている

神様なんて居ないと思っているのに信じちゃってる

ほら、悪いことが書かれてるよ

もう一歩も家を出たくなくなってる

色んな方にこれでも精一杯

空気を読んで触れ合ってるんで

自分というのをよく見失いがちになるんだ

一番の理解者は私であって 一番分かってないのも私

私は私がどんなのだったか確かめる為に性格診断をする

あぁ…私はこんな奴だったと分かって安心を得る

本当は書かれてる様な性格じゃないかもしれないけど

もうホントのホントの自分なんてのは無くなってしまったので

結果の文が私だと決めつけて安心するんだ




『妄想の国』

頂く硬貨に対してちゃんと出来てないから

あなた達は不満な顔で帰って行く

前にもこんな事があって気を付けてやったのに

それが余計に結果を悪くするだけだった

もう逃げ出してしまいたい

辛くて死にたくなる様な現実が広がる

私は悪くないんです

誰でもいいからお母さんがやったみたいに

この手を叩いてくれませんか?

私はちゃんとしたいんです

だけどこの手が言う事を聞いてくれないんです

幾ら躾に切り傷入れてみても言う事を聞いてくれないのです

だからもう思考の先の鉄の門叩いて妄想の国へと逃げ込む

何の圧力も受けないそんな国へ

私にとってこの世は妄想の国より狭く苦しい所

ホントは通勤や帰りにハンドルから手を放して電柱に衝突して

そのまま死にたい衝動が常にあって必要以上にハンドル握って押さえてる

圧力から解放されてこの作り上げた国に一生住めるけど

誰かが泣くから こんな私が死んで泣く人が残念ながらいるから

死ぬことも出来なくて死んだように生きてる今日

頭の中はいつもファンタジー

うるさい呼ぶな 迫るな時間 私を長く国にいさせてください

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る