鉄骨の無い家

ある日 プライドの棒切れを振り回す女の子が居ました

茂る雑草の真ん中を勢いに任せ 切っていました

周りは女の子に 憐れとあだ名を付けました

憐れは広い草原に行きました

なんて切りがいのある草原なんだ 手入れがされてない

憐れはブンブンと 雑草の頭を切って行きます

すると 林が見えて一軒の家を見付けました

とてもボロの家でした

鉄骨の無い 木箱を大きくした様な

ごめんくださいも言わずに 憐れは踏み込みます

中には随分と前に書かれたペンキの字で


「そんなプライドは柱が無いこの家と同じです。そんなに納得行かないなら、どうぞお引きこもり下さい。とは言っても、此処はエゴがあると開きませんがね。」


と書かれてました

憐れは窓を叩きますが割れません

内側のドアノブは取れていました

憐れはいつまでもいつまでも憐れでしたとさ

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