水魚と毛布が燃えた朝

きっと泥から水魚の鉢を取り出して

私は他愛もない通話を歩かせている

多分向こうに到着するのは少ない

石ころに押し潰されたり

鳥に摘まれたりして

機関銃を必死に振り回す

私がもう少しだけ

素直になれたなら

通話を戦場に歩かせずに済むのにね

どうしてもその中に

基地に届けたいモノがあるの


雲切れは段々と増えていき

濃くなった青い夕焼けは誘う

苛む私を覗く光線に導かせる

少しだけ眩しくて

上手く見れないけど

寄りそう映画を観ていた様で

背中でそれを浴びて

自転車に乗って帰った影は

少しだけ大きくなってた


毛布があるのならばもう少しは

正直に打ち明けれそうな気がする

私は逃げ水となり狭い逃げ道を

気化も駆使して二手に逃げる

自分に知らない振りをして捕まれない様に


白い子供になれてあの名も知らぬ

砂浜に向日葵が点々と咲いていた海へ

涼しい気持ちで入れるなら

毛布を朝焼けで燃やして

君を連れてくよ

雲路の気まぐれに従い

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