ダミアン

僕は生まれながら呪われた子と言われている

誰が僕に恨みがあったのか知りたい

人は僕に何も仕掛けてこない 隣で苛められてる子がいるけど

僕にはそれが起こらない

僕は空気になった固体である


主席簿はあるけど名前を

呼ばれたことなんて一度もない

僕は問題が分かって手を上げるけど

それすら先生やクラスメイトには見えちゃいない

僕は触れてみた他人の髪に

その人は急にヒステリックになって髪を切り落とした

呪われると叫んでいて

その時だけ僕は固体になった

一応 人に見えるんだと確信した


数日後に僕のせいなのか

その人の暗示が強いのか

その人の心臓が止まって

葬列が並んでいた

人は遠くでこちらを見ながら親族やらが囁く

「ダミアン ダミアンだわ きっと例のあの子よ」と


僕が何をしたというのだろう

何の変哲も無く送らされてる

自分の空気の様な日々

変えようとすると悲劇が起きる

そんな僕を憎んでいる

他人の事は憎んだ事はない

平和の象徴鳩さんよ

その膨らんだ胸には

愛とやらが詰まっているのかい

それはどんな形をしていて

どんな影響を与えるんだい

教えてくれ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る