第8話 父の介護、近所からの嫌がらせ、娘の不登校と障害、離別

想像以上に、父の介護と仕事と、子供たちのことの毎日は過酷でした。

少し前に、近所の子供が騒がしく庭にもボールを入れたり、敷地内に勝手に入るので注意をしたところ、一度は親が謝罪に来ましたが、今度は嫌がらせが始まりました。

毎日のように門の前に、食べかすやゴミが置かれるようになりました。

少しすれば収まるかと思っていましたが、この家を出ることになるまでの数年、続きました。

警察を何度も呼び、防犯カメラまで取り付け、門扉までつけましたが、うつらないように用意周到でした。

警察も、親もグルでやってると言っていましたが、本当になぜこちらが悪いわけではないのに、こんな思いをするのかと悔しくてたまりませんでした。誰かはわかっているのにどうにもできないのです。その子供たちも親も知らん顔、父のことや妹達、子供たちの色んなことでまいっている私には、トドメのような出来事で、次第に帰宅が怖くなりました。また何かがあるのでは無いかと。

警察に言われたのは、直接注意はしないで、警察に相談すべきだったと言われましたが、現状はもうどうにもできないのでしょうかと、本当に悔やまれました。


父は何度か病院を変わりました。色々規則や仕組みがあり、ずっと同じ病院にはいることができないそうでした。

金銭的にも大変で、父の貯金はすぐにそこをつき、私自身も借入をして何とかしていました。

父のことと、不登校の息子のことで、娘に気が付かずいたようでした。

夏休み明け、学校に行けなくなりました。高校2年でした。

そのうちどうにかなるか、話し合わなければと思っていた時、娘から相談されました。

自分は障害があるかもしれないと。

衝撃でした。何を言っているのかと思いましたが、ネットで見せられました。

自閉症スペクトラムの内容を。

確かに当てはまっていました。

頭がいいと思っていましたが、科目により極端に成績が普通で、いい科目はずば抜けて、その他にも幼い頃からの全てが当てはまりました。

頭が真っ白になりました。

五体満足で生まれてと祈り、それが網膜剥離で片目は失明気味、今度は自閉症スペクトラム、それも父が倒れ色々起きている今この時に、こんなことがあっていいのかと、死にたくなりました。

私が何を、こんなに沢山の苦しい目に会うほどしてきたのかと、もう死んだ方がどれだけ楽かとこの時は思いました。

でも、苦しいのは娘だと、すぐに思い直し、目の治療で通院していた病院で診察を受けました。

自閉症スペクトラム、高機能性障害と診断されました。

そのまま、学校は辞めることになり、引きこもり、摂食障害で痩せていく娘をどうにも助けられず、父の介護と嫌がらせ、金銭的に行きずまり自宅も抵当に入り、給料も上がらない会社で、また転職も考えていましたが、自分の異変にも気が付き始めていたので踏み切れずにいました。

ほとんど眠れない日が続き、休みに死んだように眠り、いつも頭にキリがかかったようになっていて、仕事もいつもほど進まない自分がいました。

幸い救われたのが、父のカードに付随していた後遺障害の保険に気が付き、ほとんどなかった保険金が、その保険のおかげでお金が入り、家も守れ、父の費用も賄えるようになります。

ただ私のストレスは、買い物することで吐き出せるようになってしまっていて、父が戻った時にとリフォームや家電を買い換えはじめました。

すると今度は息子が、私が今度は父と娘に忙しくなり、娘を手伝って欲しいと言ってしまったことが恐らくきっかけで、完全な引きこもりになってしまいました。

作ったものは一切食べなくなり、毎日お弁当や惣菜、ファーストフードなどで、当然食費もかさみ、気がついたらまた借金が膨らんでいました。

父が倒れて数年、父は最後の方は全く話すこともできない状態でした。

金銭的にどうにもならなくなり、弁護士に相談、父と共々破産するしかないと言われ、父の家、実家は売るどころか建て替えも法律上できないような土地だとわかり、結局破産になりました。

せっかく自分でてにいれた自宅も、嫌がらせに会い、結局手放すことになりました。

娘は一緒に暮らすことを拒み、生活保護を受けて暮らすと、障害で相談していた

ソーシャルワーカーの方とある日いなくなりました。

私を嫌っていたらしく、何をそうだんしていたかわかりませんが、連絡先すら告げず、出ていきました。

私は息子と2人、アパートに移りました。

父は破産が成立する前に亡くなりました。

娘とは全く連絡を取らせて貰えず、私が虐待でもしていたとなっていて、未成年ではないので、個人情報が教えて貰えないのだと 、しばらくしてから理解できるようになりました。それまでは、辛く苦しい日々でした。

今もまだ、もう5年、娘とは音信不通です。

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