第4話 ぱふぱふは全人類の夢


 橋渡った先で、うちらはでっかいサルみたいなんに襲われる。逃げ損ねて盗賊さんがサル二匹に襲われて死んだ。うちらは盗賊さんの死体をかついで命からがらで逃げた。このへんはさっきの猿の生息地らしい。戦士さんが盗賊さんの死体を棺桶にいれて引きずって運ぶ。どうでもええけどあの棺桶どこから出したんやろ。

 うちらは東側の、なんや陽気な街にたどり着く。教会の神父さんにお金はろて盗賊さんを生き返らせてもらう。たった10円で盗賊さんが生き返る。命の価値てなんなんやろとうちは思う。いや、神父さんがごっつう優しいええ人で慈善事業でやってくれてるんかもしれへん。寿命じゃなくて人死ぬなんか、やってられへんもんね。やりきれへんもんね。人間としての情があったら、回復呪文や蘇生呪文で金稼ごうなんか思いつけへんねやろね。うちは自分の考え方をちょっと反省した。自分が回復呪文使えたら、それで金稼ぐのにとかちょっとでも考えたことが恥ずかしくなった。

 それはそれとしてうちはちょっとこの街、観光したいなとおもてたんやけど、蘇生だけ済ましたら息子さんさっさと出ていってしもうて仕方なしにうちらもついていく。

「観光したかったですね」

 戦士さんに話してみたら、

「この街はこわいところだよ」

 て答えてくれた。

 なんや、ぱふぱふ屋にトラウマあるらしい。

 劇場ですかんぴんにされたことがあるらしい。

 うちはちょっと笑った。


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