第3話 デューク、『白猫さん』になる(中編)

程なくライアンが戻って来ると後ろに背の高くイカついスキンヘッドの男が現れた。


右の頬に大きな傷のある大男はライアンと共にデュークの前にドスンと座る。


「ほう!この坊やが紫色だって?こりゃ珍しいな!!」


デュークは大声で喋る大男をかなり緊張した目で見る。


「紹介が遅れたな!ワシはこの支部の副ギルド長をやってるガイルってモンだ!坊やは名前何てんだ??」


「デ、デュークですっ!よ、宜しくお願いしますっ!」


すると黒いベールの女性が「ガイル!脅すんじゃ無いよ!すっかりビビってるじゃないか!」と一喝。


「ガハハ!!大声は生まれつきだ!怒るなよペイン姐さん!」


どうやら黒いベールの女性はペインさんと言うらしい。ガイルはその後も大声でデュークにこう言った。


「デュークって言ったな!お前にはちょいと変わった能力があるんだ!自覚はあるか??」


「い、いや…あ、有りません…」とデュークは完全にパニック状態だ。


するとライアンが「副長、そんなの自覚があるわけ無いですよ」とガイルに言うと「まあそうだろうな!」と笑っている。


ライアンはデュークに言った「キミは珍しい能力の持ち主なんだよ。デューク君はテイムと言う能力を知っているかい?」


「少し聞いた事は有ります…モンスターを使役出来るとか…」とデュークが言うとガイルが口を挟んできた。


「そうだ!ソレが出来るんだってよ!ホントに珍しいぜ!ガハハ!!」


「副長は静かにしてて下さい。彼がビビってるじゃないですか。」とライアン。


「スマンスマン!許せよ!ガハハ!!」


「キミのテイムの能力はかなり珍しい。ウチの支部には一人も登録が無いし、全ギルドでも10数名しか居ない貴重な能力なんだ」とライアンが説明してくれた。


するとガイルが「本来だと養成所で基本を教えてから仕事にかかるんだが、その能力を上手く使いこなすには同じ能力者に教えてもらうのが一番なのさ!分かるか?」


頭の中はパニックだがウンウンと頷くデューク。


「って事で…」とガイルが


「お前の師匠を誰にするが決めてからソイツに任せるからよ、それまではライアンに色々教えて貰え!」


「そう言う訳で、しばらくは私が色々教えて上げますからね。宜しくデューク君」


「よ、宜しくお願いしますっ!!」


「おっ!元気がいいな!!頑張れ小僧!!ガハハ!!」


「ガハハじゃ無いよ!声がデカいよ!」とペイン姐さん。


「それではギルドを案内しましょう」


「はい!!!」



と言う事でギルドを案内してもらえる様です。


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