孤読、孤毒
才能はあると信じている。
事実、俺が読んで面白い。素晴らしい物を観て、聴いて、嗅いで、味わって、触って感じてきた俺の感性が面白いと判断するのだから、間違いなく面白いのだ。
だが他人は違う。
俺とは違う感性を持つ人間は、俺が感じる素晴らしさに価値を見出さない。俺が持たない、俺が無価値と思う物を珠玉とし、退屈な作品を面白いという。
それを間違っていると、つい考えてしまう。
傲りはある。俯瞰も当然、ある。
俺は俺以外を見下し、俺が素晴らしいと思えない物を否定してしまう。だからこそ、俺は他人に読んでもらえる作品を書けない。
だが、面白いんだ。俺の作品は、面白いんだ。きっと、きっと、面白いに違いないんだ。
一文字が一文となり、やがて一節。一章と繋がり、一つの作品となる。読むのは一人。俺だけだ。俺だけが、俺の作品を読んでいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます