第226話サブヒロインは、ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインのために頑張るのである。1

 本日の天気はあまりよろしくなく、曇り空である。その空模様は、学校に向かう朝の日課になっているコンビニで、大好きなツナサンドとコンビニ珈琲を買い、いつもの待ち合わせ場所で、ちびちびとコンビニ珈琲を飲みながら、複雑そうな表情をしているゆるふわ宏美の心を表しているようであった。


 色々あった体育祭も終わり、その次の日は、振替休日でお休みだったことで、本日火曜日は、体育祭後の初の登校である。


(それにしても~、あの後、美月さんから何の連絡もないのは~、心配ですね~……それに~、あのとき~……美月さんと覇道さんは何の話をしていたんでしょうか~?)


 絶対に美月から、愚痴の通話がかかってくると思っていたゆるふわ宏美は、体育祭を終えて、帰宅後ずっと自宅でソワソワ、モンモンと、なんと言って慰めようかと真剣に考えながら、美月からの連絡を待っていたのだが、体育祭の日も、振替休日の日も連絡がなく、少し心配なゆるふわ宏美なのであった。


 ゆるふわ宏美は、あの後、郁人に頼まれ美月を探しに行ったときに、中庭での美月と政宗のやり取りを一部始終目撃しており、異様な美月の雰囲気に声をかけるタイミングを失ってしまい複雑な心境で、この二日間を過ごしていたのである。


 そんなに心配なら、自分から連絡を取ればいいものの、気まずくて連絡を取れなかったゆるふわ宏美は、そのこともあって、緊張の面持ちで郁人と美月を待っているのであった。


(ううう~……郁人様と美月さん……大丈夫ですかね~……ま、まさか修羅場にとか~……いえいえ~、二人に限って~……だ、大丈夫ですかね~)


 郁人達が来る時間が近づくにつれて、ゆるふわ宏美は胃が痛くなってきて、表情も険しいものになるのであった。郁人の味方をすると決めたゆるふわ宏美だが、美月の落ち込みようを見て、罪悪感に似た感情が芽生え、ため息をつき、コンビニ珈琲を飲むのである。


「ねぇ~、あの子……何か飲みながら、凄く不味そうな表情をしてるよ!! 何飲んでるのかな?」

「ダメだよ!! そんなこと言っちゃ! いい、あれは、たぶん、珈琲って飲み物を飲んでるんだよ。あのくらいになると、珈琲を何故か飲みたくなるって、テレビで言ってた!!」


 黄色い帽子を被り、赤いランドセルを背負った小学校低学年の女の子二人が、そう話しているのが聞こえてきて、珈琲を吹きこぼしそうになるのを、必死に堪えたゆるふわ宏美なのであった。


「へぇ~……変なの……ねぇ、私も、その珈琲っての飲んでみたい」

「ダメだよ……私達にはまだ早いよ~」

「でも、あの子も飲んでるよ~……同い年くらいだから、私達も飲みたくなるんじゃないの?」

「ち、違うよ!! あの人……制服?っていうの着てるから……たぶん中学生だよ……中学生になると制服?着て学校行くってお母さんが言ってた!!」

(だ、誰が中学生ですか~!! わたしぃは高校生ですからね~!!)


 ちびっこゆるふわ宏美を見ながら、そんな会話をする低学年の女子小学生二人組に、わなわなと怒りが込み上げるゆるふわ宏美は、怒りに震えながらも、必死に耐えて、心の中で怒りの声をあげるのである。


「そうなんだぁ……じゃあ、私達も、中学生になったら、珈琲? 飲まないとだね」

「うん……中学生になったら一緒に飲もうね」

(しかも、一年生って思ってるんですか~!? そこまで~、わたしぃは身長低くないですよ~!!)


 なん……だと!? と言う表情で、低学年の女子小学生二人組をジッと見つめて衝撃を受けるゆるふわ宏美だった。そして、手を繋いで仲良く話しながら去っていく、無邪気で、無垢で、残酷な低学年の女子小学生二人組の背中を、目を見開いて見つめるゆるふわ宏美なのであった。


「ゆるふわ……お前……」


 ジッと、過ぎ去る小学生二人の背中を、かっぴらいた目で恨めしそうに睨んでいたゆるふわ宏美だったが、聞き覚えのあるドン引き声が聞こえたので、そちらの方をおもむろに振り返ると、そこにはドン引き顔の郁人が、美月と手を繋いで立っていたのである。


「……い、郁人様!? い、いえ~、こ、これは~、ち、違うんです~!!」


 ジト目で見つめてくる郁人に、必死に言い訳を述べるゆるふわ宏美は、郁人に詰め寄るのであった。


「まぁ……ゆるふわ……とりあえず、犯罪だけは……いいか、犯罪だけは犯すなよな」

「な、なにを勘違いしてるんですか~!? ち、違いますからね~!! い、郁人様!!」


 必死の形相で詰め寄って来たゆるふわ宏美の両肩を、ガシッと掴んで、真剣な眼差しでゆるふわ宏美を見つめて、そう言い放つ郁人に、絶叫するゆるふわ宏美は、郁人の胸倉を両手で掴むのである。


 そして、怒りで顔をゆでだこよろしくと真っ赤になりながら、ロリコンのレッテルと、ロリータのレッテルを天秤に掛けた結果、ゆるふわ宏美は、ロリータのレッテルの方がマシだと、羞恥心を必死に抑えて、涙目で真相を語ったのであった。


「なんだ……ただ、小学生と間違われて怒っていただけなのか……俺はてっきり……」

「てっきり~……なんだと思ったんですか~!?」

「……ロリコン……なのかと」

「違いますから~!! それに~、そこはオブラートに包むものじゃないですか~!? 普通は~!!」


 やっぱり、そんな勘違いをしていたのですか~!! と怒りに震えるゆるふわ宏美の視線から、目をサッと逸らす郁人なのであった。


「……あ!? み、美月さん……お、おはようございます~」

「……おはよう」


 郁人とのやり取りに夢中になっていたゆるふわ宏美は、ハッとなり、郁人の後ろでぽつんと、彼の制服を、ちょんと親指と人差し指で掴んで、立っている美月に気がついて、ゆるふわ笑顔で挨拶をするゆるふわ宏美に、ぼそりと挨拶を返す美月なのであった。


 少し元気がなさそうだけど、郁人様にくっついているってことは、大丈夫だったのでしょうね~、と一安心するゆるふわ宏美は、ホッと胸を撫で下ろすのである。


「じゃあ、美月……また後でな……ゆるふわ、美月の事……頼んだぞ」

「あ、はい~!! 任せてくださいよ~!!」


 郁人にそう言われ、反射的に、ビシッと敬礼で返すゆるふわ宏美なのである。


「……郁人……ぃや…っ」


 しかし、美月は郁人にそう言われ、ゆるふわ宏美と学校を一緒に行くように言われ、郁人の制服を掴む力を強めて、郁人にしか聞こえない声で、ぼそりとそう言うと、郁人は微笑みながら美月に何かを言うのであった。


 疑問顔のゆるふわ宏美は、二人のやり取りが聞こえないのである。


「……郁人がそう言うなら……わかったよ」

「美月はいい子だな……じゃあ、ゆるふわ……美月の事頼んだぞ」

「あ……はい~」

「……じゃあ……行こう……ひろみん」

「あ!? 美月さん……ちょっと、待ってくださいよ~!!」


 美月は、郁人に何か言われ、郁人に頭を撫でられた後に、渋々と言った様子で、郁人の制服から手を放して、学校に向かい始めるのである。そんな、美月に少し疑問を感じながらも慌てて追いかけるゆるふわ宏美なのであった。


 そんな二人を、見送る郁人の眼差しは、とても鋭いのであった。






 郁人と別れて数分、気まずい、そうゆるふわ宏美は感じるのであった。全く言葉を発しない美月に、ゆるふわ宏美はどうすればいいのかわからないのであった。


 今までなら、美月がひたすら郁人の話をしていた為、会話が途切れることはなかったので、ここまで美月と二人っきりで沈黙が続いたのは初めてのことであった。


「あ、み、美月さん」

「……何? ひろみん」


 意を決して、俯きながら、学校に向かってトボトボと歩く美月に、声をかけるゆるふわ宏美に、一瞬の間をおいて、ぼそりと返事を返す美月に、たじろぐゆるふわ宏美なのである。


「そ、その~……い、いい天気ですね~」

「……そうだね」


 コミ症気味なゆるふわ宏美の会話デッキなど、お天気ネタしかなく、曇り空なのに、そんなことを言い放つのである。そんな、ゆるふわ宏美に、生返事な美月なのである。


気まずさから、天を仰ぐゆるふわ宏美は、天気そんなに良くないじゃないですか~っと、内心で一人でノリツッコミするのであった。


「……そ、その~……み、美月さん……き、昨日は~、な、何してました~?」

「……郁人の家に居たよ」

「そ、そうですか~……そ、それはよかったですね~」

「……そうだね」

「……」

「……」


 会話が途切れるのであった。美月は俯きながら、虚ろ虚ろと歩き、ゆるふわ宏美は、ゆるふわ気まず笑みを浮かべるのである。


(み、美月さん……や、やっぱり~、様子がおかしいですよ~!! ど、どうすればいいんですか~!? も、もしかして~、郁人様の任せたって~、こういう事だったんですか~!?)


 ゆるふわ笑みを浮かべるも、あまりの気まずさに、冷や汗が止まらないゆるふわ宏美は、心の中で絶叫し、郁人を恨むのであった。


「み、美月さん……い、郁人様と何かありました~?」

「……とくに……何もないよ……いつも通りだよ」

「……そ、そうですか~」

(絶対に何かありましたよね~!? なければ~、そんな風にはなりませんよね~!!)


 またも、意を決して、ゆるふわ宏美は確信をついた質問を投げかけるものの、美月は生返事で返すのである。もはや、ゆるふわ宏美はどうしていいのかわからずに、美月の横顔を覗き込むのであった。


 どこか、覇気のない美月の顔を見て、ゆるふわ宏美は心が痛むのであった。郁人の味方をすると決めた以上、美月との関係性も変わってしまって、こうなる可能性は十分にあったことを承知で、ゆるふわ宏美は郁人の味方をしたのである。


 でも、いざ気まずい関係になってしまうと、後悔し、胸が苦しくなるゆるふわ宏美なのである。


 美月の横顔を盗み見るゆるふわ宏美は、ある事に気がつく、いつもきっちりセットしている髪は、自然なままで、表情が暗くすぐれないと思ったが、どうやら、化粧もしてない様子である。そして、焦点の定まれない瞳に、横髪がかかっており、虚ろに学校に向かう美月に、ゆるふわ宏美は不安になるのである。


(……本当にこのまま……郁人様の計画を進めてもいいのでしょうかね~)


 今更ながらに不安に思うゆるふわ宏美だが、もうすべてが遅いのである。そのことを一番理解しているのはゆるふわ宏美自身で、でも、だからこそ、ゆるふわ宏美は、美月にゆるふわ笑みを浮かべるのである。


「み、美月さん……い、郁人様と……昨日はどう過ごされたんですか~?」

「……いつも通りだよ」

「そ、そうですか~……あ!! で、でも~、ほ、ほら~、何かあったんじゃないですか~!? い、いつも郁人様のお話しされてますし~」

「……何もないかな」

「そ、そうですか~……あ……そ、そう言えばですね~」


 なんとか、美月にいつも通りになって欲しくて、ゆるふわ宏美は、虚無な美月に話しかけ続けるのである。それは、ゆるふわ宏美の罪悪感の表れであり、自分の選択を少し後悔している証なのであった。







 結局、美月は生返事を返すだけで、ゆるふわ宏美は、ひたすらたわいのない会話を続けて、ドッと疲れた表情で学校の校門にたどり着くのである。もちろん、そこには普段通り、夜桜美月ファンクラブ会長の永田 浩二が不機嫌そうに美月を待っているのであった。


「み、美月ちゃん……お、おはよう」

「……」


 美月とゆるふわ宏美が来たのを見つけて、気まずそうな笑みを浮かべながら、右手を上げて美月に挨拶をする浩二を、完全スルーして、脇を通り過ぎる美月に、困惑して固まる浩二なのである。


「……ほ、細田……み、美月ちゃん……様子おかしいぜ」

「……そうですよね~」


 なんとか挨拶はしてもらえていた美月から、完全にスルーされ、動揺する浩二は、ゆるふわ宏美に近づき、声をかける。浩二からの問いに、生返事で同意した後、ハッとなるゆるふわ宏美は、自分は生返事でも、美月に返事を返してもらえたことに気がつき、少し誇らしく、嬉しくなり、ゆるドヤ顔で浩二を見るゆるふわ宏美なのであった。


「細田……なんだ、そのムカつく顔は……」

「いえぇ~、なんでもないですね~……美月さん……待ってください~……あ、み、美月さん……教室までは一緒に行きましょうね~」

「……いいよ」


 ゆるふわ宏美が、先行して校門を抜けていく美月を追いかけて、隣に並び、話しかけると、相変わらず生返事な美月の返答に、振り返り、再度ゆるドヤ顔で浩二を見るのである。そんなゆるふわ宏美に、疑問顔を浮かべ頭を掻いて、追いかける浩二はゆるふわ宏美の隣を歩き、美月を見て、ゆるふわ宏美に耳打ちするのである。


「み、美月ちゃん……様子がおかしいって言うか……大丈夫か……顔色も良くない気がするぜ」

「……そうですね~」


 ゆるふわ宏美は、美月の横顔を盗み見るのである。浩二が美月に対して顔色が悪く感じるのは、もちろん覇気がないのもあるかもしれないが、すっぴんだからである。それを再度確認するゆるふわ宏美なのである。


 それでも、可愛いのだから、やはり美月の容姿はかなりのものである。しかし、普段の圧倒的美少女オーラは、今は全く感じられないのである。それが、浩二の違和感の原因なのだろうとゆるふわ宏美は思ったのである。


「まぁ、美月さんも体調が優れない日もありますよ~……そんな事より~、永田さん……美月さんのファンクラブの件……どうするんですか~?」

「……解散するつもりはないぜ……細田にはわりぃけど……政宗が勝手に言い始めたことだし……政宗には……きっちり、ケジメはつけさせるつもりだぜ」

「……別にわたしぃは良いですけど~……他の人達が納得するかと言われるとですね~……難しいと思いますよ~」

「……まぁ……そうだとは思うぜ……な、なぁ? ど、どうしたらいいと思う?」


 ゆるふわ宏美は、浩二の美月に対する違和感を、隠し、誤魔化すことを決めて、別の話題を振るのである。実際、誤魔化すために振った話題だが、今後の学園生活においてはかなり重要なことなのである。


 もちろん、浩二は最初から美月のファンクラブ解散は反対しており、賭けも認めていないものの、あそこまで大事にしておいて、今更なかったことにしてくださいというのは、通じないのも事実ではある。


それは、浩二も理解しているからこそ、どうすればいいのか、体育祭が終わってから、四六時中悩んでいた浩二なのであった。


「わたしぃは知りませんよ~……でも~、まぁ~、全ては創立記念祭までですよ~……それが終われば~……美月さんのファンクラブも必要なくなりますからね~」

「……まぁ……細田が言うから……僕は信じるぜ……でも、朝宮にそこまでの覚悟あるとは未だに信じられねーぜ……それに本当に美月ちゃんのファンクラブがいらなくなるとは思ってないぜ」


 浩二は、未だに郁人の事を信じてはおらず、疑心暗鬼の表情になり、そう疑問を吐露する。そんな浩二に、ゆるふわ笑顔を浮かべるも、鋭い視線を向けるゆるふわ宏美に、たじろぐ浩二なのである。


「いや、本当に……細田の事は信じてるぜ!! 何回も助けてもらったし!!」

「なら~、それで~……良いじゃないですか~……そう~……郁人様に任せれば~、全て上手くいくんですよ~……体育祭だって~……郁人様は何とかしてしまいましたし~」

「……あれは!! 政宗や陸上部の奴らがちゃんとやれば……勝てていたぜ……そう……ちゃんとやれば……勝てた……はずなんだ」

「でも~……勝てなかった~……それが現実ですよ~……この世の中に~、たれば~は……存在しないんですよ~……セーブもロードも存在しないんです~……別のルート何て存在しないんですよ~」


 俯き、下駄箱に向かって歩いて行く美月の数歩後ろで、ゆるふわ宏美と浩二は小声で口論し、もしもの話は意味がないと、ゲームみたいにセーブロードがあり、複数の選択肢を選び直しルートを確認するなんて出来ないのである。


 いくら、郁人がギャルゲの主人公みたいで、美月が乙女ゲーのヒロインみたいでも、一度選択肢し決定した現実からは逃れることは出来ないのである。


 それは、自分自身の選択に後悔があるというゆるふわ宏美の真理の表れからの発言だった。


そんな発言に納得のいかない浩二だが、普段通りのゆるふわ笑みを浮かべ、会話を終了したゆるふわ宏美に、黙るしかなく、気まずい空気のまま、先に下駄箱について、靴を履き替えている美月に続いて、ゆるふわ宏美も浩二も急いで上履きに履き替えるのである。


 別れた二人と合流しようとするゆるふわ宏美は、何やら、辺りが騒がしいことに気がついて、疑問に思いながらも、急いで美月達のもとに向かうと、何やら人だかりができているのであった。


「なんだ? 何かあったのかよ!?」

「皆さん……掲示板の前に集まってるみたいですね~……何かあるのんですかね~?」

「……」


 美月も少し気になったのか、一瞬足を止め、人だかりを一瞥するものの、そのまま、階段の方に足を進める。ゆるふわ宏美と浩二も、気にはなったが、美月が歩みを進めるため、仕方なく後について行く。


 しかし、美月は歩みを止めることになる。なぜなら、美月の存在に気がついた生徒達が、一斉に美月の方を見て、ヒソヒソとなにやら会話を始めたからである。美月が色々な噂話をされることは、いつものことなのだが、聞こえてきた話が、美月の琴線に触れてしまうもので、目を見開き、立ち止まる美月なのである。


「夜桜さんって、やっぱり覇道君とできてたんだ~」

「クソ!! 覇道の野郎!! 許さねー!!」

「幼馴染同士だから……ありえるかもって思ってたけどさぁ」

「いつも一緒にいたし~……怪しかったもんね」

「覇道の奴!! よくも俺達の美月ちゃんを!!」


 ゆるふわ宏美と浩二の耳にも、生徒達の美月と政宗に対する噂話を聞き、目を見開き驚きの表情を浮かべる。何で、こんな噂話が? っと疑問に思ったゆるふわ宏美が、ハッと気がつくのである。


「すみません~!! 通してもらってもいいですかね~?」


 ゆるふわ宏美は、生徒達の群れを掻き分け、掲示板に向かうのである。そして、掲示板の前にたどり着いたゆるふわ宏美が見たのは、掲示板の中央に張られた美月と政宗が抱き合っている写真なのであった。

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