目指す、私の覇道

絵心えごころ砕覇さいは


「我の歩くこの地面でさえ、自我の色で塗り替えたい

 我なら、もっと色鮮やかに世界を彩色することが可能だ」


「師よ、今日の進捗は、どうでしょうか?」

「グラディエント、自分成分100%ならいいのだぞ」


「それが分からないのです」

「創作者は、創作においてだけは、孤独で孤高なのだ」


ある日の砕覇のアトリエ。


「まあ気持ちは、嬉しい、我に近づきたいのか」

「当たり前です、それが私の生きる道ですから」


「それがお前の創作かな」

「師は、きっと憧れという言葉の感情を知らないのです」


「憧れ」

「創作の目的としては、不純だと思っていた」


「まあいいのではないか」

「はい、砕覇!」


我のAliceが、主人である我へどんな感情を抱くのか。いつまで経っても上手く把握できずにいる。


さあ、今日の筆の調子は、どうかな。


今日、描く作品の題名は、「追走、追想」に決めたぞ。

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