第2話 放課後②

冬の寒さも和らぎ、日中は暖かくなってきた2月下旬、あと少しで2年生になる頃、あの出来事が…。


その日の翌日はハーモニカのテストがありました。

家に帰ってランドセルの中を見ると、入れていたと思っていたハーモニカがありません。

明日のテストのためにハーモニカを練習したいと思っていたので、

「そうだ。学校に取りに行こう。」

と学校へ向かいました。


放課後の学校は誰もいない静かな場所。

幼い頃から他の人には見えないものが見えていた私は

「何かに出会ったら嫌だな。」

と思いながらも下駄箱から教室に向かって歩いていきました。

ヒタヒタヒタヒタと静かな学校の中に私の足音が響きます。


薄暗い廊下は恐怖感を増長させました。

私の教室は廊下を曲がった先にあり、その道のりが長く感じます。


水道から水滴の音が聞こえます。

ポタッポタッポタッと。


ヒタヒタ、ポタッポタッ、その音だけが学校の中で響いていました。


長く感じた廊下の角までたどり着くと、教室の入り口が見えます。


入り口から中を見ると暗い教室に人の影…。

「誰かいるの!?」

ドキドキしながら、もう一度、教室の中を覗くと…。

同級生くらいの人影だということはわかりました。


「えっ?幽霊じゃないよね?」


もう一度、教室の中をよく見るとそこにいたのは…。


放課後③に続きます

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