第6話
この映画のラストだが、彼等はこのゲリラ達の捕虜になってから数カ月が過ぎた。 毎日の様にこうした拷問を受けている大佐はもうボロボロだ。今までの様な威厳はもう微塵もない。只の哀れな老人だ。 そして人間の性だろう?!あれほど彼を慕ったり、尊敬していた部下達も一人一人と気持が離れていく。そして彼の事を馬鹿にしたり嫌ったりする。 最初のうちだけだ。彼に対して強い同情心を持っていたのは。 一番中が良い年の近い中佐や、性格がうんと良い青年だけがかなり最後の方まで、まだ彼を慕い、味方だった。だがそれでも段々と気持は離れていく。 そしてある時、彼を犯した後、ゲリラのリーダーは彼を四足のままで歩かせながら戻って来る。 その時、大佐のズボンは下げられている。 パンツも、引き上げて履こうとしたら止められたので、腰下までしか上げていない。だからお尻は丸見えだ。 それをゲリラのリーダーが、後ろからロープを持ち、犬の様に前を歩かせる。途中笑いながら、何度もお尻を馬鹿にしながら蹴る。「何だ、このケツは?!なんだその格好は?!」等と言いながら。 (自分がやらせているのだろう?!何をふざけた事をやってるんだ!!だが、世の中には実際にこうした人間が存在する。) そしてついに、捕虜達のいる小屋に戻る。 普段ならこんな事をしていても、最後はちゃんとにズボンを履いて、立って中に入る。 だがこの時は違った。 「オイ、開けろ。」 仲間に命令する。仲間がリーダーを見る。 「早く開けろ。」 リーダーが嬉しそうに繰り返す。 「止めてくれ!!」 大佐が懇願する。 「頼む、止めてくれ!!」 リーダーが無視して又命令する。 「何やってるんだ?!早く開けろ!」 仲間がニヤニヤしながらその扉の鍵を外して、バーンっと扉を開ける。中の全員がパッとこっちを見る。 全員の目が大佐に釘付けだ。皆、非常に驚いている。そして呆れたり、怒りの顔付きで大佐を見つめる。 中には余りに惨めで恥ずかしい姿に、もう情けなくて、思わず涙して顔を伏せる者もいる。 中佐でさえ思わず嫌な、憎しみのある顔をして睨みつけてから顔を背ける。 大佐は顔が恥ずかしさに真赤だ。自分の部下達を前に、そんな姿をさらすのだから。 だが、すぐには立ち上がれない。かなりの距離を、そんな姿で這って歩かせられたのだから。 ゲリラ達は笑いながら、大佐を中に引き入れてロープを首から外すと、鍵をかけて去って行く。 大佐はそのままの姿で床にしゃがみ込み、呆然としている。 そして中佐は顔を背けていたが、ハッと我に返ると、大佐の側に駆け寄って行く。 「大佐、大佐!!」 目に涙を浮かべながら、大差の下着を上げて、ズボンも引き上げて履かせる。 「大佐!しっかりして下さい。あぁ、なんとおいたわしい!!」 そう言いながら一生懸命に立たせて、そこに一つだけあった小さな木の椅子に座らせる。大佐は首を垂れてうなだれている…。 又違う時には、大佐の襟首を掴んで戻って来る。そして皆の前でこう言う。 「最近じゃあお前も大部しゃぶるのが上手くなってきたな!他の奴らも皆褒めていたそ!!」 わざとこんなコメントをする。 部下達が非常に驚いて大佐を見る。大佐が真っ赤になり、困り顔になる。 「な、何だ?!大佐にそんな事をさせていたのか?!」 「よくも、この野郎!!」 一人が怒って殴りかかろうとするとリーダーの後ろにいた銃を持った男に殴られる。 こんな事が続き、部下達は反乱を起こし、逃げようとする。
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