第4話

私はこの映画の事を思い出す度に、真剣に恐いと思う。その時に取った行動でその先が決まってしまう、又は変わってしまう、という事に。                 実はこの映画では、最初に数名のゲリラ達が現れて、アメリカ兵達が戦い、勝った時に、隊長に部下達が言うのだ。今ここで彼等を殺してしまおうと。そうしてドンドン早く基地ヘ戻ろうと。そして、早くアメリカに戻ろうと。                  だが、大佐は言う。そんな事はしないと。 捕虜達がいる所へと連れて行くと。    皆は反対する。猛反対だ。        そこはかなり遠いから、そんな事をしていたら早くに戻れない。又、今彼等を殺しても誰にも分からないし、敵なのだから構わないのではないか、と。            だが大佐は反対する。なんと言っても聞かない。それで皆仕方なく、渋々同意する。  だがそれが命取りになった。       そんな事をそこでしばらく言い争ったりしていたから、このゲリラ達の仲間が追いついて、沢山出て来たのだ。         勿論映画だから、そうして展開がないと困る。話が進まない。           だが本来なら、そこで隊長の大佐が皆の意見を聞いて、そうした判断をしていたら、誰も捕虜にはならず、自分もとんでもない生地獄を長い間味わらなくてもすんだのだから…。

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