第7話 僕たちに罪はないよね

共感というのは自己拡張に過ぎず、ある種の欺瞞だ。


私は、独特の嗅覚があって、人の偽善などを鋭く嗅ぎ取ってしまう。


寂しさや適当な穴埋めのために君を求めてるんじゃない。


君がいなくてはどうしもいけないんだ。


君は運命はどうしようもない。僕たちは離れる運命だというんだね。


そうかもしれないが、そのような一貫性が果たして愛にあるだろうか。


愛は、あらゆる限界がないんだよ。無限なんだ。


少しでも恐怖があったらそれは愛とは呼べないんだよ。


愛ってのはそれ自体が純粋な理由であり、それを除いてどんな理由もないんだから。


だから、僕達二人が、どんなに社会的に隔たっていても、僕達に罪はないよね。




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