第39話 「フィンディルの感想」で「間違いなく君だったよ」の感想を書いていただいたざんす。
https://phindillnokanso.fanbox.cc/posts/1326338
「フィンディルの感想」の自分の作品の欄。
あらためて。
大きく二点ですね。
1.手癖で書く話の自分ではどうしても見えない部分を指摘してもらえた。
2.意図していなかった部分の解釈を細かくしてもらえた。
3.よく考えたら百合である必然性はなかった。
1.に関しては要するにワタシの弱点です。
客観性・俯瞰する能力の欠如。
これはもう大量に話書いてきても散々言われたことなんですよね。それでいて改善というか、どうしても「他者にとって読みやすく」できないということです。
二十代後半から三十代前半にかけて長編ざくざく書いていた訳ですが、よく言われたのは、悪い意味で「読者はアンタ程頭良くない」ということです。「このくらい知ってるんじゃね?」と勝手に想像していても、実際はそうではない、という。
長い付き合いの友人からは、「情景が見えない」とよく言われました。「説明不足」とも。なんですが、何処が説明不足なのか自分では判らないんですね。
今はもう付き合いの無いコバルト作家さんに言われたのが、「エンタメ小説を書く上ではどれだけ客観的になれるかが大事」でした。
問題は、そうしようしようとしていても、どうしてもなれない、なっている気でいても他者からはそう見えないということなんですね……
あと「逆をつく癖」が頻発ということを指摘されたんですが、これも上記同様。
自分でこうした方がいいかな、というのと読者とはずれがあるぞ、というところですね。これも自分ではさっぱり判らない。
細かいところで言うなら表記も漢字が多くて読みづらいのでは? ということもありましたが、これは参考に出していただいた様に表記すると、ワタシ自身がひらがなばかりで気持ち悪くて読めない、ということで。
第一の読者は自分なんで、何よりも自分が読んでつらい文章にはしたくないなと。
つまり「あーやっぱりなあ」と実に納得がいくものでした。
これがワタシの「どれだけ書いてもプロになれない」理由の一つでもあった訳です。読者はある程度つくし、その方々と話は合う。つまりそれは「理解できる部分がある」読者だからなんですね。昔知り合いに「オタク向け」ときっぱり言われました。今になって思えば、似たような性質持ちには響くのかもしれない、ということで。
だけどそうでない不特定多数の感覚の持ち主には「わかんねえ」ということが多いんだと。
まあでも今で良かったです。きっと二十年前だったら反発していたかも(笑)。
そんで2.ですが。
サブタイトルの「静かの海で」に関して考察してくださったんですね。
実のところこれはカクヨムの…… というか、「第一話」の部分に入れるタイトルに困って、本文の第一行を持ってきた訳です。
おそらくそのまま第一行にしていたら、そこが月面だということは少しでも判りやすくなったかもしれません。月面車とかヘルメット/スペーススーツとか。
まあ掛けてはいたんですよ。静かの海を静かな海とミスリードさせて、当初現代かなーと思わせておいたら~というの。やりすぎとやり方が悪手だという指摘が「逆をつく癖」だったんでしょうけど。
しかし何というか、特に気なしに置いた言葉に深読みをされるのはなかなか面白いものです。
ワタシは近現代文学の方でちょいと研究してた時期がありましたが、あれのまな板に乗った気分でした。いや正直「研究」と言ってる大半があれは難しく書いた「感想文」ですからね!
何はともあれなかなか楽しい経験でした。基本短編対象だったので、そうそうこの後出すことはないとは思いますが、皆様一度お試しになっては如何でしょうか。
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