第35話 それにしても筆致とか同題とか。

 皆さまの作り方を見てみると、いやマジ凄いなあ、と思うわけですね。


 筆致の方のストレート系の方は特に。

 何というか、ワタシにはどーにも分からない感情とか感覚というのがありますので、それで書けるというだけで凄いなあ、と思うのです。

 文章はキーボード叩けばそのうちまとまります。ワタシはデッサンみたいに書いてるとこもあるんで、取り敢えず書きだすんですわ。

 そのうち書いてる中から見えてくるものがあるんで、その芯に合わせて全体を修正すると言う。


 ただリアル人物のストックが本当に少ないんですね。

 だからリアリティのある感情となると結局は自分の分身になってしまう。頑張って書いても「人物の書き分けができていない」と評されたことも過去に。

 二次もどき書くためにアーティストの歌詞とか歌い方とか喋り方とか調べまくって「こいつの芯はこうだ!」とがつん!としたものがあるときにはいいんですが。


 でもそれも結局は自分のフィルターで拒絶したいものはそもそも通してない訳です。

 見たくないものは見ずにいた結果、リアル人間のバリエーションが物凄く少ないです。

 〇〇はこう動くからこう言う人物だろう、の最初の想像が立ちません。知識で補ってはいても根本的に納得できないことだと何処かで歪みができます。

 なのでともかくいろんな人と関わってきた書き手さんのそれには昔から敗北感しきり。


 対抗できるとしたら大量に蓄積してきた雑知識や大量の本やマンガや歌詞の記憶ですわ。ワタシにとっては地元の誰かよりもそれらが近しかったわけです。


 で。

 懐かしSFになってしまうのですが。

 これはワタシのそれらのストックを鉛筆にしてデッサンしてるようなものなのです。早く書けるけど、「手癖」と称してるだけあって、自分ではパターンのバリエーションなんですわ。

 だからそういう作品で「男女」だったら淡くなるのも仕方ないかもですね。


 執着は解るんですよ。これはさんざんして間違えて相手に申し訳ないことをしたこともある。

 でも恋愛は解りません。特に男女は。この歳になっても。

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