第36話 もうひとつの「雪を溶く熱」。

 旅先で何やっとるんじゃ、と思ったんだけど、考え付いたら止まらなくなったので、前作と同じくらいの長さ、第三者目線でまとめてみたざんす。

 今度は明確に崎谷健次郎の「不安定な月」を念頭に。


 もともとの話の時点で、既に秋人くんは人の姿をしていないということは考えてたんですわ。

 まあこの時点では頭の中では秋人自身だったんだけど。

 で、前作同様、第三者に語らせたかったので、装甲兵の同僚。

 断片繋いでいくうちに彼女は美春さんという美冬さんの生き別れの姉妹と判明しました(笑)。

 そもそもワタシはこういう鬱屈した感情のほうが馴染み深いんですね。書いてもリアリティが出るし。

 あと、現在去年より過酷なママチャリ旅の最中なんで、より美冬さんに対して当たっているのかもしれません(笑)。


 義体や電脳は何処までが自分か?

 まーこれはガキの頃からの疑問でもありましたねー。

 というのは、むかーし、チャンピオンでBJやってた頃に、「カリュウド」って話が連載されてたんですわ。脳腫瘍の高校生に死刑になった囚人の脳が移植されて「治った」ことになるんですな。ところが記憶はそのままで、弱者の復讐のための殺人衝動だけが死刑囚から引き継がれるってわけで。高校生ではありえないスキルで始末人やってく話なんですな。

 一方でBJだと脳移植はまんま身体だけ変わって中身は〜ということで話が進むんですよ。

 これは弓月光の「ボクの初体験」も同じ解釈なんですが。

 だからカリュウドの元々の少年の脳はどうなったの?という疑問は結構ずっとくすぶってましたねえ。


 そんで補助脳と言えば009。

 断面図は大抵彼が九人の中では出てくるんですが、生身の脳に機械の補助脳がついてるんですな。まあだいたい皆ついてると思いますよー。003のように生身に近いと言われてる彼女だって。

 さてじゃあ、それが戦闘によって削られ、補助をどんどん足していった場合、最終的に全部置き換わった場合はどうなのか?ワタシは連続性があればよい、と思いますが。


 社会的存在としての同一人物という意味では、萩尾望都の「銀の三角」や「A-A'」のクローンのスペアですかね。これは別人だけど社会におけるスペアということで。


 まあ今回の話では、装甲兵の皆さんはハードな戦場で生き残っていればいるほど外見は似たようなものになってるはずです。それこそ月でそのまま戦えるような装備ですから。


 あとこれはセリフだけだけど、敵からみたらテラフォーミングというのは。

 まー簡単に言えば、本当の最初のヤマトですよ。

 ガミラスは大気を変えないと自分達が暮らせないからそうしたわけで。

 あれはその最初の設定がシリーズが進んでデスラーと古代が仲良くなってしまったあたりではどっかいってますからねー。


 あ、そうそう。

 そーいえばワタシはどうもキャラより話より「世界」を作りたいタイプなんですな。年代記とか。

 多分この二本作った時点で何かの年表が出来そうなアレですわ(笑)。







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