第2話 相変わらずの日常

 今日はあいつ(先生)がくる日だ。


 私はまた何かとんでもない事が起きないか心配だった。


 そうこの前も……


 ……私はいつものように家であいつを待っていた。


 すると先生は珍しく普通に玄関のドアを開け入ってきた。


「やあ、マリエラ今日も元気そうだな」


「先生、今日はいくらなんでも何も起きないわよね?」


「おい、いつも何かあるみたいな言い方だな?」


「あのね、先生が来るたび何も起きなかったのを探すのが大変なんですけど」


「あはは、そう言われてもなぁ」


「もう、褒めてないからね。それで今日は何をするの?」


 と言うとエリックはテーブルの上に本を広げて置き、


「この本に書いてある魔法陣を書き換えて見よう!」


「ちょ、ちょっと待って!いきなりそんな事を言われても出来るわけないでしょ!」


「そうか?じゃ俺が見本を見せる」


 と言い本に書いてある魔法陣を書き換え始めた。だが、書き換えている最中に虫が一匹その前を横切った。


 それに気がつきエリックは虫を捕まえようとしたが、書き換え途中の魔法陣と虫が重なってしまった。


「先生。む、虫が、巨大化したんだけど……。これどうするのよ!」


「ありゃ、これはどうしたもんか。あはは……」


 その虫は巨大化した事で驚き暴れ出した。


 そして虫は魔法の力がなくなるまで暴れ続けた。


 ……本当にあの時は大変だった。はぁ今日も何か嫌な予感しかしないんだけど。


 と思っていると先生の声が聞こえ玄関のドアが開いた。


「やあ、悪い。マリエラ後ろに取り憑いているゴーストどうにかしてくれないか?」


「ちょ、ちょっと近寄らないでぇ〜!く、くるなぁ〜うわぁ〜……」


 マリエラは逃げまわりそれをエリックは追いかけ、魔法の力が消えるまで永遠に追いかけっこが続いたとさ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る