14
随分久しぶりの日本だな。
ザンザスは、上空から変わり果てた街並みを見下ろしていた。
「まるで戦場だな」
ぽつり。
ザンザスは呟いた。
こんなところにリリィを連れて来たのは、やっぱり甘かったな。
早く白蘭をカッ消して、リリィを連れてイタリアに帰ろう。
ザンザスは、リリィの待つボンゴレのアジトに向かって、飛んでいった。
「ん?あれは…」
並盛の、神社の中に、隠し扉が見えた。
「霧の結界で隠してあるのか」
すっ…と、ザンザスの姿が消えた。
そこは。
和風の廊下が長く続いている。
「ここで何やってんの?」
その声に振り向くと、恭弥が立っていた。
「貴様は、雲雀恭弥か。ここは、貴様のアジトか」
雲雀はムッとして言った。
「僕はあなたが何故ここにいるのかを、聞いてるんだけど…。答えないのなら」
チャッ!と、トンファーを構える恭弥。
「待て、俺は今、貴様の敵じゃない」
「ふぅん…。いつから味方になったんだい?」
「雲雀恭弥、貴様なら判るだろう?今の俺達の敵が誰なのか」
「僕の前に立つ者は全て敵さ」
「ふっ、話しにならんな。邪魔したな」
「待ちなよ、逃げるのかい?」
「妹が待ってるんだ」
捨て台詞の様にそれだけ言って、ザンザスはリリィの待つ部屋へ帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます