第5話「アニマ2」
(この世界の人間じゃない? 私が強調して"外側の世界"の話をしているのにそう言わないということは何か隠したい理由があるかそれとも、本当に知らないのかも.....)
「さっきから言っている外側の世界とはなんなのです? ミーファ様。」
(私の名前もミーファと認識している。)
ヨミは、システムとかメタ発言しているのにも関わらず、名前だけはしっかりミーファと呼んでいるアニマに対して少し違和感を感じていた。
「だんまりですか。まあ思考は読みとっていますが。」
だんまりを続けていても情報を得られないことはわかるのでヨミは話を合わせることにした。
「たしかに私はこの世界の人々ではないよ。だから、この世界について、そのシステムについて教えてほしいの」
アニマはしばらく何か考え込んでいたようだがどうやら敵対するつもりはないようだ。
「あなたがどんな目的でこの世界にきたのかはわかりません。しかし、我々は悠久の時を生きるシステムの片割れです。少しばかり力を貸してあげましょう。なにやら面白いことになりそうなので。まあ、システムに関する情報には規制がかかっていますが。」
「あなたたちのルールに抵触しない範囲で協力を仰ぐから安心して」
「ありがとうございます。」
「そのかわり! 私が許可するまで思考を読み取るのは禁止! いっつも心読まれてたら生きづらいから!」
ヨミは勝手に思考を読まれたことに対してちょっと怒っていた。
そんな時、キーッと立て付けの悪いドアが開く音がした。
「「ただいま! ミーファ!」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます