第4話 「アニマ1」

 

(どういうこと? 鳥だよね? 鳥なのになんで浮かんでるの?)


 頭の中がクエスチョンマークだらけになっていると謎のUMRの方からこちらにコンタクトをしてきた。


「失礼な! 鳥ではありません。あのような下等生物と一緒にするとは。」


(いや、鳥だよね!! .....じゃなくて)


「なんで私の考えてることがわかるの?! あなたは何者なの?」


「私はアニマ、この世界ではそう呼ばれています。アニマとはヒトが生まれると同時に生まれ、死ぬと同時に消える。つまり一心同体なのです!」


(うーん、よくある感じの設定ではあるけど.....)


 ヨミにとっては数あるクソ小説のガバガバ設定とかはよく慣れ親しんだものなので甘んじて認めることにした。


「しかし、おかしいですね。私達アニマを視認できるのは勇者レベルのものか王宮のごく僅かなものだけかと思っていたのですが.....システムエラー? いやそんなはずは.....」


「あなたまさかこっち側の人なの?」


 一瞬アニマがプカプカ浮いていた動きを止めたように見えた。


「さて、何のことでしょうか。」


(あやしい.....)


「とぼけないで! "この世界で"、とか"システムエラー"だとか明らかに外側の人間の発言だよね? 正直に話したらどうなの!」


 アニマは少しとまどったようだが、すぐに理解したようである。そして、すぐに口を開いた。


「あなた、この世界の人間ではないですね?」

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