第2話「異世界」
「ん...」
目覚めるとそこは、空き家だった。
とりあえず、事前に言われていた自分の設定資料というものを見てみることにした。ポケットにはそれっぽい感じで設定が書いてあるメモ帳と羽ペンが入っていた。
【職業】
村人F
【年齢、性別】
14 , 女
【ステータス(仮)】
防御力 普通の少女並
攻撃力 普通の少女並
素早さ 普通の少女並
【詳細】
1週間前、両親が狩に行くといって家を出て行ってしまい、少女に残された食糧はせいぜいあと3日ほど...他の村人とは交流があるものの村人達は自らの生活が手いっぱいで少女を助けられずにいる。
なるほどね...とりあえず設定は分かったけどもう少し情報が欲しいかな...明らかにイベントフラグなんだけど詳細を見るにイベントまであと3日ってところかな?どんなひどい主人公にせよこのまま待ってるわけにもいかないからひとまず聞き込みかなぁ
この世界のことも知りたいし。
「よーし!がんばるぞー!」
自分のタイプじゃないがRPする覚悟をきめて扉に手をかけるのだった。
そして、扉を開けると
「...っ!」
(第一村人発見!...いや、早すぎでしょ!どうしよう何か喋らないと不自然だよね...)
「どうしたんだい?ミーファちゃんそんな神妙な顔をして」
(ミーファ?ああ私のことか。見た目からして30代くらいのおじさんだけど...名前で呼んでるんだから不審者とかじゃないよね?うーんなんか答えなきゃ)
「ええと、この前森に行った両親が戻らなくって」
悲しそうな表情でミーファはそう言った。
(よし!完璧なロールプレイ!この調子で色々聞いてみよう)
「え?お父さんお母さんはさっき帰ってきたんじゃないのか?さっきそこですれ違ったけど」
(ええええええええええ!?)
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