アストラル野球
宇宙はダークマターと呼ばれる重力物質に支配されている。
アストラル野球とは、アストラル甲子園球場で行われる野球の事である。アストラル甲子園球場はダークマターを満たした特殊空間である。その試合の様子やルールは通常の野球と何ら変わりがないが、その技術は全く異なる。ダークマターを操る技術を持ちし者だけがこのグラウンドに君臨できるのである。それ故にこの競技はプロ野球の独立リーグよりもマイナーだと言われる。
アストラル甲子園球場では、現在プロアストラル野球のペナントレースの終盤戦(単一リーグであり、3球団)が行われていた。ちなみに選手の健康面を考え、ペナント期間は1ヶ月である。現在、三連敗中ながら1.5ゲーム差で首位を走るロケッツ対最下位ソユーズの試合は、7回裏ロケッツの攻撃は一番からの好打順ですが、現在21対10でソユーズが大量リードしています。
7回裏 ロケッツの攻撃
1遊 無死走者なし センターへのヒット
2二 無死一塁 盗塁成功一塁走者追い風ダークマターにより一挙ホームへ生還
21―7 16球粘った末に四球を選ぶ
3左 無視一塁 平凡なゴロがバウンドして天井打一塁走者ホーム生還も三塁はアウト 21―8
4一 一死走者なし ストレートの四球
5三 一死一塁 ワイルドピッチで一死三塁後は場外球も向かい風ダークマターの影響か振り逃げ失敗で空振り三振
6中 二死三塁 初球バックスクリーン左に飛び込むホームランを放つ 21―10
7右 二死走者なし 得点板を破壊するもセンターゴロで三死
8回表 ソユーズの攻撃
4右 無死走者なし ストレートの四球
5遊 無死一塁(投)のフィルダースチョイスでオールセーフ
6二 無死一、三塁 ストレートの四球
ロ投:「ついに……高校の時にマネちゃんがくれたストラップを使うときが来たか……!」ガサゴソ
球審:「君ポケットに手を入れたね。それは何だい」
ロ投:ガサガサ
球審「なっこれを何処で手に入れた! ルール違反だ退場!」
ロ投②:「来季は先発したい」
7一 無死満塁 セカンドゴロの間に一点を挙げる 22―10
8投 一死二、三塁 6―2―1のダブルプレー 三死
8回裏 ロケッツの攻撃
8捕 無死走者なし サード強襲の内野安打を(一)がバウンドさせ一気に二塁へ進塁
9投 無死二塁 12点差ながらここは確実にバントを決める
1四 一死三塁 セカンドゴロ (二)のイグナイトパスで本塁憤死
2二 二死一塁 空振り三振 (投)の牽制が大きく逸れるも三塁でアウト 三死
9回表 ソユーズの攻撃
9捕 無死走者なし ど真ん中のカーブに見逃し三振
1三 一死走者なし 超スローボールから200kmで降下するカーブがずばっと決まり空振り三振
2中 二死走者なし 内角のストレートに見逃し三振 三死
9回裏 ロケッツの攻撃
ソ投:「ふふ……あいつめ俺と同じストラップを持っていたとは……俺のは球場地下の倉庫を探して手に入れたものだが。あれは振ることでボールに手元でダークマターを著しく吸収させる成分を付着させる秘密のストラップ! このことでどんな球を投げようと打者が振ってくれれば絶対に空振りが取れるのだ! ばかめ、審判に見つかるとは……」ガサゴソ グキッ 「あっポケットにたまったダークマターの圧力で指が折れた」
ソ監:「なんだと交代しよう」
ソ投②:「僕まだ準備してないんですけど」
3左 無死走者なし ライトへのエンタイトルツーベース
4一 無死二塁 胸部直撃の死球 ICUへ搬送される 代走
5三 無死一、二塁 セカンドゴロも(遊)のエラーで出塁 その間に一点を挙げる 22―4
6中 無死一、二塁 天井打もトリプルプレー 三死
試合終了 ロ22―13ソ
4連敗を喫したロケッツ、今季全試合でHQSを達成している野宮が先発でしたがまさかの5回13失点の誤算。ソユーズは宙田、黒岩、銀島、陽村の3ランホームランなど打線がつながり5回に一挙15得点を挙げ先発の宇野は場外投球2回ながらも6回6失点の粘投を見せ今シーズン無敗の4勝目。胸部直撃のストレートを受けたロケッツの那須ですが命に別状はないとの情報がただいま入ってきました。これで各チームの残り試合は7。昨日ソユーズに勝利を挙げた2位のマーズは首位とのゲーム差が1になり、まだまだ自力優勝の可能性が残っています。それでは明日もお楽しみに。
猿と幼女と白痴ポエム部 泥飛行機 @mud-plane
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