第8話 心臓

地を這う思いとはどんなものだろう。

執われるということはどんな思いを抱えることなのだろう。

それは、心地よいものなのだろうか


ある日、天之馬は、

好奇心で自分の心臓を、地之犬のそれと交換した。




地之犬は、いくら走っても疲れなくなった。

その駆ける速度は遅かったが…。

地之犬の小さな心臓で走る天之馬は、疲れやすくなった。

しかし、地之犬の歩調と同じ速さで歩くことができた。

天之馬は、地之犬と一緒にあるくことができて幸せだった。

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