第292話 それから
*
「これが俺とコウガの出会いだな。とりあえずここまでいいか?」
急に現代に戻ってきたスルトである。
多分、おそらく、いや、100%疲れただけだとリュースティアは思った。
聞いているだけのリュースティアも少なからず疲れてきた。
話し手であるスルトの疲労は当然とも言える。
実際、スルトの額には疲労の色が濃く浮かんでいた。
だがここで終わってもらうわけにはいかない。
続きが気になるというのももちろんそうだが何よりここからが重要なポイントになる。
なぜスルトとコウガが現在の状況になったのか。
その謎がまだ解明されていない。
「とりあえず問題はないな。疲れてるかもしれないけど続きも頼むよ。ここからが大切なんだろ?」
一応スルトの事を労うリュースティア。
ついでに紅茶とお菓子も用意してやる。
そう、俺は優しいのです。
「いや?ここからは大した話ないぞ。竜と喧嘩してこうなっただけだしな。互いに生命活動を維持できなくなったんだよ。まさに二人で一つってやつだな。」
はい、ネタバレ来ましたー!
というかそれだけって何がどうなったらこの状況になるのかさっぱりわからないのっですが?
俺がいけないのか?
俺が無学なだけなのか?
「それにしても美味いなコレ。」
もぐもぐと必死に口を動かし、お菓子をむさぼるスルト。
お菓子を前に途端に元気になりやがった。
顔色も正常しかも見た限りでは若干減っていた各ゲージも満タン。
それを見てリュースティアからスルトを労わるという感情は消えた。
リュースティアの額に青筋が浮かび、スルトの顔が再び青くなったことは言うまでもないだろう。。。。
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