第191話 女性に年齢はNGです
*
ん?
ん?
んんん?
始まりの魔法?
待ってくれ。
さすがに理解が追い付かない。
始まりの魔法が存在してたのって何千年も前、神代とか言われる時代の事って言ってたよな。
それに現代では使える者はまずいない、と。
俺の創造は神代の魔法に近いらしいが転生して神様から力をもらっているし、例外として取っていいだろう。
おそらくはアルもその類なのでカウントはしない。
もっともあいつは人かどうか怪しいところだな。
で、精霊として神代からの知識を引き継いでいるシルフは当然、始まりの魔法を使える。
精霊たちは神代から存在し、当時から始まりの魔法を使っていたのだから精霊たちが使えるのはわかる。
だがルイセントはエルフだ。
いくら人族と比べて寿命が長いとは言え、さすがにそれほど長い間生命活動を維持できるのだろうか?
それに俺に見えてる年齢表示では249歳となっている。
その情報に間違いがなければ、だが。
それこそ始まりの魔法で偽装していないとも限らない。
というか仮にその年齢が事実だとして、始まりの魔法は習得可能なのか?
だめだ。
頭がぐるぐるしてきた。
分からんもんはいくら考えてもわからん。
「ルイセントって249歳で、、、、ぐふぉ!!」
とりあえず年齢を確かめようとしたら聞き終わる前に重い一発を喰らってしまった。。。
そうでした。
女性に年齢を聞くのはNGでした。
*
「まぁ、貴様の疑問はもっともだろうな。なぜ私が現代ではすでに失われた魔法、神代時代の魔法でもある”始まりの魔法”を使えるのか。安心しろ、きちんと説明してやる。」
俺に一発ぶち込んだことはなかったことにしたらしい。
まぁ俺が悪いんだけどさぁ。
悪いんだけどさぁ。
「それはありがたいけど言いにくい事なら別に言わなくていいぞ。実は1000歳以上だとか女性からしたら言いにくいだろうしな。若返りの薬飲んでるとか、変装の魔法使ってるとか。それを解いたらしわくちゃのおばあちゃん、、、、ぶっ!!」
さらに重い一発を喰らいました。
何がいけなかったんだ?
むしろ気を使ったと思うんだか。
「どうやら貴様はエルランド並みにデリカシーがないらしい。先に言っておくが私は年齢をいじってもいないし、薬を飲んでもいない。当然魔法で容姿を変えたりもしていない。」
な、なんですと⁉
つまり自前でそれほどまでに美しい、と?
うん、世の中って不公平だな。
というかエルと同じってところが納得できん。
だが変に突っかかってもう一発喰らうのは御免こうむりたい。
なんせ二発でHP半分以上削られてますから。
やっぱり女性は怖いね。
触らぬ神に祟りなし。
「うっす。」
ということで静かに正座。
「なんだ?急におとなしくなったな。まぁいい、順を追って説明していこう。まずは先ほどエルランドと貴様に使った
あれ?
聞きたいことがまさかの一番最初だ。
ということはこの話さえ聞けば、逃げちゃってもいいんじゃ、、、、。
「逃げるのは許さん。どんなにつまらなかろうが興味がなかろうが最後まで聞いてもらうぞ。私もわざわざ強制はしたくないからな。」
はい、先手を打たれました。
女の勘ってするどいよね、、、、。
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