第179話 事件のその後
*
リュースティアの軟禁?事件からなんだかんだで1週間がたった。
あれからというもの、マルスが屋敷に入り浸っている。
それはもうアルにバレるぞ?とツッコミを入れたいレベルで。
マルス曰く、いつもいろんなところをフラフラしているからたいして気にしなくてもいいとのことだ。
それにたまにくる連絡からしてもマルスの行動を特に怪しんでいる様子もないらしい。
まぁ、本人がうまくやってるならいいけどさ。
いいかげんな奴のほうが案外スパイには適しているのかもしれないしな。
バレてもともとくらいの心構えでいよう。
実際に有益な情報もいくつかもらったしマルスの事は本人に任せよう。
屋敷への自由な出入りという条件付きってのは改めて考えるとまずかった気がするが、、、。。
ちなみにあれから格闘ゲームのほかにブロックパズル、シューティングゲームなど比較的、創造が簡単なものを数種類創ってみた。
大好評だったのは言うまでもないだろう。
しかもリズたちまでゲームにはまるというおまけつき。
今やみんなで一室をまるまる占領しゲームに興じているという始末。
おかげでこちらは連日寝不足だ。
そろそろ真面目に考えないといけないことがいろいろあんだよなぁ
養子の件とか結婚の事とか、借金のこととか、神様のこともだし何よりもアルの事を真剣に考えないと。
あれ?
もしかして遊んでる場合じゃない、、、?
*
「リュースティア、お前のおかげで助かった。」
マルスの件が落ち着いたころ、領主さんからの呼び出しがあった。
てっきりもっと早くに呼び出されると思っていたから一瞬なんのことかわからなかった。
それより領主さんじゃなくてお義父さんって呼んだ方がいいのか?
義父に会いに行くのにわざわざ送迎付とはホントにいいご身分だよな。
まぁ実際にいい身分なんだけどさ。
義息子呼び出すのにいちいち使者&馬車を使わすにはなかなかめんどくさいんだろうなぁ。
何言われても城に住む気はないんだけどね。
「俺は別に何もしてないですよ。自分自身を救っただけだし。まぁそれすらもあんたの掌の上で踊らされてたような気がするけど?」
おっと、いかんいかん。
ついつい愚痴っぽくなってしまった。
今回の件は初めからいいように使われた気がしてたからそれが態度に出てしまった。
最終的にはこっちにも利があったから気にしないことに決めたのに。
領主さんの満足げな顔見たらイラっとししまった。
「まぁそう怒るな。私も弟の所業には手を焼いていたのだ。」
「俺を利用したってことは否定しなんですね。まぁ別にいいですけど。」
「別にいいという顔はしていないようだな。まぁすべてが私の思惑通りというわけではないが、私が次期領主を決めたと知れば裏でその席を狙っていた弟からしてみれば見過ごせない話だ。しかもそれがどこの出ともわからない平民ならなおさらな。だから弟はそれを阻止するために何かしらの手段を講じるだろうとは踏んでいた。そこを現行犯でとらえれば余罪も白日の下にさらすことができるとは思っていたがまさかここまでトントン拍子に話が進むとはさすがの私も思っていなかったよ。これは本当だ。」
ったく、ってことは結局ぜんぶ仕組まれたことだったってことだろ?
今更ながらこの領主はほんとにやり手。
正直舐めてた。
だってモフモフーとか言うからさ。
狂信者のそれだったし、、、。
ん、最初から仕組まれた?
どこの出ともわからない平民?
つまり平民であればだれでもよかった、と?
「ってことは俺が無理してあんたの養子になる必要もうなくね?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます