このおはなしを読むには、ちょっとした覚悟が必要だ。
登場人物はだいたいクズで、
しかもどうしようもなく理不尽な仕掛けもある。
現代社会が抱える「つめたさ」と「ゆがみ」をダムからぶちまけてくるような悪意の濁流は、章を進めるごとに勢いを増していく。
人によっては途中で読むのが辛くなるかもしれない。
最悪吐くかもしれない。俺はちょっと吐きかけた。
でも耐えてほしい。
負けるものかと、人間ってこんなモンかもしれないけどやっぱこんなモンじゃねぇだろと、勇気を出して佐藤神といっしょに冒険してほしい。
冒険の終着、悪意のダムの底で光る「ひとかけらの輝き」を、是非あなたにも見てほしいのだ。