第2話 ラブリちゃん…😆🎶✨

『パパッたら、いきなりあおカンなのォ…… ラブリちゃん……😳💦💦💦

 困っちゃうわァ~……』

 恥ずかしそうに美少女は頬を紅く染めた。



「はァ~~ーー……❓❓

 な、な、何を言ってんだよォ~……😳💦💦

 あ……、あおカンッて……」

 アイドルのように可愛い顔をして、さっきから際どいしもネタばかり言うだ。



『だって、ラブリちゃん……😔💦💦

 公園であおカンすると虫に刺されて大変なのよ❗❗』



「お、おバカかァ~~ーー~❗❗ 

 いきなり初めてのデートで、あおカンなんてやるかァァ~~ーー~❗❗」

 どんだけ目的もくなんだよ。



『だって、パパッたら、女子の気持ちなんか考えない《早撃ちキッド》でしょォ~ー……😆🎶✨』



「な、な、な、なんだ……😓💦💦💦

 その《早撃ちキッド》ッて」

 絶対、僕の事を小バカにしているだろう。



『フフ、彼女の【秘密のポ💟ット】にサクッと、挿入いれた途端、我慢できずにじゃん❗

 パパッてェ……❗❗』


「ど、どんなだよ……😳💦💦」

 やっぱり早漏ッて、事か…… 



『いくら童貞チェリーボーイでも少しは我慢してねェ…… そんなにじゃァ、彼女だって堪らないわァ~~😆🎶✨』

 ニコニコ笑って毒づいた。



「あ、あのなァ~……❗❗」

 可愛い顔をして、どんだけ僕の事を悪態ディスるんだ。



『あ、ゴメンねぇ。パパァ~❗❗ これから大事なファンミーティングがあるのォ……』

 時計を気にしていた。


「え、ン…、ファン……😔💦💦」

 やっぱり何処かの地下アイドルなのか。




『ラブリちゃんが付いてきかなくても、行けるゥ……❓ パパァ~…❓❓』



「な、行けるよ❗ 症二病か~ーー❗❗」

 


『ちゃんと避妊具コ○ドームも買っておいて上げるからねェ……😆🎶✨

 付け方わかるゥ……❓❓』


「あのな、厨二病かァ~❓ わかるよ❗❗

 避妊具コ○ドームの付け方くらい❗❗❗」

 もうすぐ二十歳になる。そのくらい常識だ。



『ラブリちゃんが、一緒に避妊具コ○ドームを付けて上げようか❓』

 またラブリは僕のパンツを脱がそうとした。



「おバカか❗❗ 付けなくて良いよォ~ーー❗❗ パンツを脱がすなァ~❗❗❗」


『だってパパッて、我慢できずに女の子の中で《早撃ち》しちゃうタイプでしょォ……』


「はァ~❗ どんなタイプじゃァ~~❗❗」



『じゃ、パパ。心配だけど……

 ひとりで、頑張ってねェ……』

 そう言うと名残惜しそうな顔をして、ラブリは部屋を後にした。



「あ、あのなァ~……😔💦💦💦」

 どっと疲れた。


 何で、むすめパパが避妊具の付け方を心配されるんだよ。



 ま、パパッて言うのもウソだと思っているが……。



「ン……😔💦💦」

 取り敢えずスマホを確認し、ベッドに転がって待っていたがラブリは帰って来ない。



「おォ~ーい、ラブリィ~ー❗❗❗」

 呼びながら家中を探したが返事もない。


「あれェ……❓❓」

 心配になってトイレも確認したが、何処にも不在だ。


「ン…、おかしいな……😔💦💦💦」

 玄関のチェーンロックも掛かったままだ。


 だとすれば家の中から出られるはずはない。




「ン……😔💦💦」

 いったい何処へ消えたのだろう。



 しかし今日は、ラブリの事にとらわれている暇はない。




 夕方から彼女……

 高城 彩香と【初デート】なのだ。




 まずは風呂にでも入って、身だしなみを整えなくては……





 今から気分が高揚して、ラブリの事などすっかり忘れていた。







 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆





 世の中には、ふたつのタイプがある。



 ひとつは、生まれつき幸運ツイてるヤツで、もうひとつは、ツイてないヤツだ。



 もちろん……

 僕は、後者のツイてないヤツだ。

 



 2020年、夏……。





 新型感染症のため、今年の夏は大変だ。


 予定されていた五輪も延期が決定された。



 

 この日の夕方、僕は人生初めてのデートだった。




 今まで運に見放されたと思っていたが、やっと幸運の女神は僕にも微笑んでくれたようだ。




 緊張と興奮で、かすかに身体が震えた。




 ようやく西に傾いたモノのまだ真夏の日差しはまぶしい。




 今夜は花火大会だ。





 待ち合わせの駅前広場には、約束の三十分前に到着してしまった。



 良かった……



 彼女は、まだ来てないようだ。


 初デートで、彼女を待たせたら最悪だ。



 日影になったベンチに座って待っていた。

 スマホを確認すると、彼女も今から出掛けるそうだ。



 取り敢えず、ミンティアのタブレットを口に放り込んだ。

 朝から十粒以上、口にしていた。口の中がスースーしてきた。




「ヒカル君❗❗❗」

 ようやく少し約束の時間を五分ほど過ぎた頃、彼女の高城 彩香が現れた。


「や、やァ……」

「待ったァ~😆🎶✨ ゴメンねぇ❗❗」


「いや、全然…… 僕もついさっき着いたばかりだから……😅💦💦💦」

 まさか、三十分以上、待ったとは言えない。



 ついに待望の初デートだ。

 いやが上にも気分が高まる。



「行こうか。た、高城さん……😅💦💦」

 まだ名前で呼ぶ勇気がない。



「フフ…、彩香ッて、呼んで……」

「あ、彩香さん……」

 少し遠慮がちに手を差しのべた。


 彼女の手も握った事がないのでドキドキしてきた。


「フフ……😌✨🎶✨」

 ふたりは躊躇ためらいながら腕を組んだ。


 


《パパァ~~ーー😆🎶✨》

 その時、遥か向こうの方から聞き覚えのあるアニメ声が聞こえた。



「えェ……❓❓❓」パパ……

 まさか……


『パパァ~~ーー……😆🎶✨』

 振り向くと今朝の美少女ラブリが、満面の笑みを浮かべてこっちへ駆け寄ってきた。



「な、なんでェ~ーー……❓❓❓」

 どうして、ラブリがデートに……


 一斉に、通行人や駅前で待っている人たち全員の視線が美少女に向けられた。

「……😓💦💦💦」

 腕を組んでいる高城 彩香も同様に声がない。



 それほど可笑しな格好をしていた。




 駅前が騒然となった。





 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆





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