第2話:霊になったオレ

オレはソウタ。

どうやら生前、働き過ぎで過労死したらしく、

気がついたら、頭部だけのがいこつに悪魔の羽がちょこっと生えたような姿になっていた。

ウィッチ主任と言う管理者とチョビヒゲ司会者の説明によると

成仏も生まれ変わりもあるんだかわかんないらしい。

"お好きなように悠久の時を"っつってたけどずっとこうなんだろうか。

まぁ、仕事しなくて済むと言うか仕事ゼロなのは社畜に比べれば

めちゃくちゃ楽過ぎ天国で良いけど。

暇だからウィッチ主任に会いに行ってみた。

「おー!ドッくん!どうした?」

「ドッくんってなんスか?」

「ドクロだからドッくん」

「初対面で言う台詞じゃねえッスよ」

「いいじゃん。もう死んでんだから。

死んでまでマナーやルール守る必要ナシ」

「最初に迷惑かけたら公務執行妨害言ってたじゃないスか」

「あれは例外中の例外の特別ルールだっつの」

「てか、なんでオレこんな姿なんすか?

他に脚が無いだけで普通の幽霊の人もいるのに」

「もう働かなくて済むようにじゃね?

頭と羽だけなら労働できないし」

「いや、ここ霊界だから労働とかそもそも無いんじゃ?」

「あー、そう言えばそだな。まぁいいじゃん。

もし、なんか少しでも労働的なことになった時、

手無いんでって言えば。楽できるよ。

てか、生前、社畜だったみたいだからそこからの配慮じゃね?

一応、裏の仕事の人たちも考えてんだよ。きっと。」

「それほんとッスか?ウィッチ主任、テキトーに言ってないッスか?」

「う~ん、真偽はわからん。でももう死んでんだから手も足も無くなっていいじゃん。手も足も必要な場面ねえし」

「まぁ、そうッスねw」

「そうそう。必要な時は生えてくる!」

「ほんとッスかぁ?w 主任やっぱりテキトーなこと言ってるっしょ?w」

「ここは人間界とは違うんだよ」

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