三和土桜と金春宗治は付き合っている。宗治から桜は形見の青い紫陽花の花が付いた髪飾りを貰った。そんな桜の前に失わせる神様が……。
作者さんの他作品と世界観を同じくする物語ですが、きちんと独立した物語としても描かれている本作。ほんの少しの不思議要素が含まれていますが、それがまた優しさに繋がる演出が良いですね。 最後まで読んで大切なことに気付かせて貰える良作……他の視点の物語にも期待してしまうのは贅沢ですかね~。
多感な中学生・桜が恋人から贈られた素敵な髪飾り。でも、それから不思議なものを見るようになる…あれは、噂の「失わせる神さま」?アップダウンする桜の気持ちが、丁寧かつ鮮やかに語られます。他の作品にも登場する「絵描きのお姉さん」が、いい味出してます。優しい物語に、ほっと一息つきたい方にお薦めです。