第16話 皇女来る

 朝から面倒臭いなと思いつつ、王城へ向かった。皇女が王城にいるらしいのだ。まぁ確かに護衛だから、迎えに行くのもわからんではないが、王城の中と、送迎くらいは、責任持ってやってくれても良いじゃないかと思うのだ。


 ただ、教職の真似事をしながら2週間経っているんだが、その間に弥助が戻って来てくれた為、戦力は増強された。主持ちになりたいと言う、椿と言うくノ一を伴って、帰って来たのだ。


 王城の執務室に到着したところで、顔合わせをした。面倒だったが挨拶だけはしておいた。

「ガイザス帝国第四皇女シャルロット・ガイザスと申します。ご面倒をお掛け致しますが、宜しくお願い申し上げます。」


「王国騎士団所属近衛騎士メアリー・グレイと申します。」


「エルスローム王国第三王女セレスティーナ・フォン・フィーベル・エルスロームと申します。宜しくお願い致します。」

(なげー名前……。)


「マサキでーす。趣味はスカート捲りとナンパです。好きな食べ物は、美女と美少女のケツです。」

「ハッハッハッハ!」

 親父達にはウケた様だ。


 こう言う時の、セレスティーナは真面目なのだ。

「マサキ様!挨拶位ちゃんとしましょうよ。」


 マサキは視線でメアリーの尻を追いかけていた。

「いいじゃねーか、面倒臭い。ちゃらんぽらんな性格なのに、飾ったって仕方ないだろう?」


「どこを見ているんですか?」


「メアリーのケツ。良いぞー、メアリーのケツ。是非触りたい。」


「もう!馬鹿!」

 マサキはヤレヤレだぜ。と両手をプラプラさせた。メアリーは真っ赤な顔をしていた。メアリーは純情なのかも知れない、あんまり弄っちゃ可哀相かな?


「どうやら、セレスティーナとは、性格の不一致と言う事で、破談ですね!」


「え?どうしてですか??」

 そして、セレスティーナは泣く。


 そして、マサキはキレる。

「ほら見ろ、邪魔じゃねーか!結局信じちゃいねーんだよ。だから、パスしたかったんだ。ペースを乱されるのを俺は好まん。」


 シャルロットがセレスティーナの所へ歩いて行き、セレスティーナの肩に手を置いてしゃがんだ。

「セレスティーナ様、泣いてはいけません。マサキ様は意図して、おふざけになっているのだと思います。それに、いちいち反応されたんでは、仕事にならないんだと思いますよ?」


 シャルロットはデキル女だった。かなり頭が良い。でも、まあ皇女にあんな挨拶すりゃ普通は解るわな。セレスティーナ以外は笑っているだけだしね。


 でも、これでシャルロットの従者が、俺の情報をどこまで調べているかの、探りが入れられなくなってしまった。ただ、なんの反応も示さない所を見ると、知っているか、敵、なんだよな。だが、どっちか解り辛くなったなぁ。


 セレスティーナは鬼門だな。折角、指輪を渡しても、ただ嬉しいだけで、意味を汲み取っていない。正直言って、使えない。


 どうしたものか……と考え込んでいたら、魔力感知に反応があった。どこだ?

マサキは俯いたまま、神経を集中させる。どこへ向かっている?

 また余分な事にセレスティーナが近寄って来そうになったので、手で制した。


「メアリー、2人を頼む。」

 とだけ言って、王城の中を走った。


 サラビスは頭を抱えた。マサキの言う通りになったからだ。

「俺は、マサキ君になんて謝れば良いのだろうなぁ……。」


 コーラル公爵も同調する。

「全てを見通してましたからね、この始末も。」

「うむ。」

「やっと、解りました。婚約しても傍に置かなかった理由が。」


 マサキは、遠い気配を追いかけた。しかし、何処に向かっているのかが、わからない。城の中をちゃんと覚えるべきだったと、今更後悔していた。


 見慣れた廊下に出た。狙いは王子の誘拐か?

 マサキは走った。魔力感知で敵が止まった部屋へ飛び込んだ。

 天井に向かって、ナイフを投げた。手応えがない。異空間から刀を出して鯉口を切った。虚空に向かって刀を振るとカキーンと言う音がした。もう1本ナイフを投げた。手応えがあった。


 【重力グラビティ】を掛けて引き摺り降ろすと忍びだった。口に鐺を突っ込み、体を足で踏んで動けなくした。そして、そのまま縛り上げた。

「危なかった。間に合ったぜ……。」

 その場で、大の字になった。


 部屋付きのメイドさんが、声を掛けてくれた。騎士団を呼んでくると。取り敢えず、お願いした。

「マサキ殿。助かりました。ありがとう。」

 と王妃が優しく声を掛けてくれた。こういうお礼の言葉を聞くと、気分がとてもよくなる。


「いやぁ、驚かせてしまいましたかね。まさか王子狙いだとは思いませんでした。が、間に合って良かった。かなり腕の立つ忍びでした。王妃殿に怪我は?」


「なんともありません。」


「そうですか。良かった。」


 マサキは、両断した吹き矢の矢を拾った、毒でも仕込んであったら、王子が危ないからだ。危ない物を全部拾ったところで、騎士団に忍びを引き渡し。部屋を後にした。

 執務室に戻ったマサキは顛末を報告した。

「まさか、王子に手が伸びるとは、思わなかったけど、間に合って良かったぜ。

 さて、シャルロットの従者諸君。お前達の中に、テリウスの手の者がいるな、名乗り出るなら今の内だぞ?」

1人だけ目が泳いだ奴がいた。


 マサキは、刀を抜くと、一刀両断、右転左転と刀を振り、1人の男を裸にした。

刀の切っ先を股間に向けて、

「コレ、イラナイノカ?」

と、聞いた。


「要ります、要ります。」


「素直に喋って、生き残るか、切り落としになるか、好きな方を選べ。」


「言います。なんでも聞いて下さい。」


「さて、何故、王子を狙った?誘拐目的と見たが……。」


「貴方が、ここにいたからです。セレスティーナ嬢か、王子を攫えと言うのが、テリウス皇子の指示でしたので。」


「シャルロット暗殺の指示も受けているな?」


「・・・・・・はい。」

 シャルロットは大きく目を見開いた。


「あと、テリウスの手の者は何人いる?」


「あと2人います。忍びはもういません。」


「メアリー、騎士団を。」


「承知しました。」



「弥助!」


「はっ!」


「テリウスの手の者を探せ、学校内は俺が見る。」


「承知。上様はこのまま学校へ?」


「ああ、授業しない訳にもいかないだろ。」


「承知。では。」

 弥助が消えていった。


 従者を騎士団に引き渡した。

 さて、とサラビスを見た。

「テリウスを生かしておく選択肢は、無くなった訳だが、同盟は大丈夫なのか?」

 サラビスは考え込んだ。


「シャルロット。皇帝親父は、いつから病床に?」


 シャルロットは、少し考えて言った。

「そうですねぇ、出発して2週間が経過していますから…、1カ月半でしょうか。」


「ふむ…、テリウスってそんなに馬鹿か?」


「ええ、陰湿な事この上ありませんし、自分が名将だと思っている様です。」


「自覚のない馬鹿は救い様がないな。死なせる事になったら、問題はあるか?」


「大丈夫だと思います。1番上の兄様には、テリウスに気を付けろ、何かあれば、言って来いと、言われていますので。」


「兄弟姉妹の中でも爪弾き者なのか?」


「はい。」


「シャルロットは、留学に立候補したと聞いているが、何故だ?」


「皇女などと言ったところで、所詮は籠の鳥ですし、外の世界を見てみたいと思いました。あとは、父が申しておりました、最強の冒険者である、貴方様のお顔を見てみたい、と言うところでしょうか。」


「ふむ……。」


 サラビスが考えを纏めた様だ。

「マサキ君。テリウスを生かして捕える事は出来ないか?」


「出来るけど、その選択肢はないな。ターゲットを変えたとは言え、セレスティーナに手を掛けようとしたんだ。俺の名前はそんなに軽くない。」


「そうだよな。そうなんだよな。」


「別に、俺が皇帝の病気を治して来れば、良いんだろ?」


「行ってくれるのか?」


「鼻くそ穿るより簡単だしな。生きてさえいれば、だけどな。多分、テリウスが毒でも盛ってるんだろ。策士を気取ってる奴は、色々なところに手を広げ過ぎて、破滅すると相場が決まっている。もう慈悲はいらないだろ?」


 サラビスは、覚悟を決めた様だ。

「やれるだけの事をやって、駄目なら諦めよう。俺達は、マサキを失う訳にはいかない。皇帝には、しっかりと話をしてみる。」


「承知した。セレスティーナ、仕事中は、無闇に俺に近付くな。俺は表で何かしながら、裏側で平行して計算したり、魔力感知したり、並列演算をしている事が多い、集中力が必要なんだ。さっき、お前が俺に抱き着いていたら、王子は死んでたぞ。ギリギリだったからな。デートと仕事を一緒にするな。

 俺がしている仕事は、そう言う仕事なんだと、心に刻んで措け。」


「はい。ごめんなさい。」


 サラビスが、セレスティーナに言う。

「セレスティーナ。今日は学校を休んで、メイリーナの所へ行きなさい。今あった事を全て、メイリーナに話してみなさい。何が足りないのか教えてくれる筈だ。」


 セレスティーナは項垂れて、返事をした。

「はい。」

 そう言って、城の奥へと歩いて行った。



 サラビスは、マサキに頭を下げた。

「マサキ君が言った通りになってしまった。申し訳ない。」

「仕方ないだろう。親馬鹿なんだから。」

 と笑いながら言ってやった。

「だが、ずっとこのままだと、結婚しても傍には置けない。護り切れないからな。」


「今回の事で痛感したよ。そこは。」


「さてと、学校行って来るわ。遅刻だな、これは。」

 と言いながら、校門の外に【ゲート】を繋げた。シャルロットをゲートに押し込んで、メイリーも押し込んだ。最後にマサキが通って、ゲートを閉じた。


「さて、行くか。」

 と言いながら校門を入って行く。シャルロットとメイリーは驚いた顔で、付いて行った。



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 マサキが、ゲートを閉じた頃。

 サラビスが、呟いた。

「並列演算……か。」


 コーラル公爵が首を捻りながら言う。

「訓練すれば、出来る様になるのでしょうか。」


「なる。だろうな。ただ、凄まじい訓練と計算力が必要になるだろうな。教育水準の引き上げが必須なんだろう。」


「王よ、知っていますか?マサキ君が指導しているクラスの生徒。マサキ君は知らないようですが、うちの娘も居ますから色々聞いてみたんですよ。

 魔法学の講義で最初に言った言葉が、こんなの役に立たないから、教科書を仕舞うか捨てろ。ですって。」


「なんだ?それは。」


「それがですね、マサキ君の講義はとても面白いそうなんですよ。そしてですね、僅か2週間なんですが、殆どの生徒が適正無視して、4属性全部使えて、無詠唱でポンポン魔法を放っているそうです。

 宮廷魔法師も真っ青な位に。指導者の資質も持ち合わせているんですねぇ。

 最初は何言ってんだ、この人は。と娘も思ったそうなんですが、話をちゃんと聞いていると、面白い様に魔法が上達するって言うんで、クラス全員が講義を楽しみにしているんだそうです。

 しかも、分からないと言えば、分かるまで教えてくれるんだと。今やっている事は、今、理解しろ。分からない奴は遠慮せず言えと最初に言ったみたいですよ。」


「最早、王国の至宝だな……。」

「私もそう思いました。うちの娘も、もらってくれないかなぁ。」



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 教室に辿り着いた、マサキは、

「ごめーん、遅刻しちゃった。てへ!」

とアホな挨拶をしていたが、2週間でクラスはマサキ色に染まっていた。


「講義を始める前に、家出少女を紹介するぞ、帝国の皇女が家出して来た。仲良くやってくれ。シャルロット自己紹介せーよ。」


「はい。ガイザス帝国第四皇女シャルロット・ガイザスと申します。帝国から家出して来ちゃいました。テヘペロ。皆様、宜しくお願いします。」


「む!お前……デキルな!じゃ、前列の空いてる所に座ってくれ。クレイブ、手出したら、切り落とすからな!」


「先生じゃねーよ!」


「馬鹿野郎。俺は、趣味がスカート捲りなだけだ!」

 と言って、すっと左手を横に振った。風魔法で教壇から放射状に風を吹かせた。

当然、座っている女子のスカートが捲りあがる。


「キャー!!」


「ふむ、眼福じゃ、余は満足じゃ。ハッハッハ。」


「それだと先生しか見えないじゃないか!」


「だが、それがイイ!教壇に立つ者の特権だと思いたまえ。」


「何が特権よ、エッチー!!」

 と何か飛んできた。顔の横に何かが刺さっているが、気にしたら負けだろう。


「じゃ、講義を始めるぞ~。魔法学だけど、今日は理科系の話をしようと思う。」


「先生!何故ですか?」


「うむ、みんなもう無詠唱でパカパカ魔法撃てるだろ?そうすると次に何がしたくなる?シリル、どうだ?」


「威力……でしょうか?」


「うむ、正解だ。そろそろ強力な、魔法を撃ちたいんじゃないかなぁ~と思ったんだが、違うか?みんなどうだ?」


「「「お願いします。」」」


「よし、じゃぁ、やるぞ!例えば、火。火はどうやって燃えるか分かる奴いるか?

じゃぁ……、クリス、想像でも良いから言ってみろ。」


「はい。空気中の何かが燃えているとは思いますが、はっきりとは分かりません。」


「それは、魔法の火の話だよな?そうじゃなくてな、いいや、やってみよう。皆集まれよ~。」

 生徒達は、教壇に集まって来る。


「見ていろ。」

 と言って1枚の紙を出し、指先に灯した火を紙に着けて燃やした。

「これは何が燃えている?」


「「「紙です。」」」


「だが、こうすると?」

 と言って、箱の中に紙を入れて蓋をした。


「中で、どうなっていると思う?」


「それは燃え尽きるんじゃないですか??」


「じゃ、開けてみよう。」

 

 と言って蓋を取ると、燃え残った紙が出て来た。

「燃え尽きてないな?」

 みんなが首を捻る。


「これはな、萌えていた、いや燃えていたのは紙であってるが、それだけじゃないんだ。」


「先生。今萌えてたよな?」


「当たり前!こんだけ美少女が揃ってたら萌えなかったら男じゃないだろう?」


「確かに!」


「話を戻すぞ。紙が燃えるのに、もう1つ必要な物があるんだ。それが空気中にある酸素言う気体だ。だから、紙を可燃性、酸素を支燃性と言うんだ。紙は燃える事が出来るけど、酸素が燃えるのを支えていますよと言う事だな。これが燃焼のメカニズムだ。覚えておけよ?」


「で、よく見ろよ。」

 マサキは、掌の上に、火玉を作った。

「これ何色に見える?」


「「「赤です。」」」


「だな。見ていろよ。」

 炎が青白くなってきた。

「これは何色に見える?」


「「「青白いです。」」」

 マサキは炎を消した。


「じゃ、問題だ。赤い炎と青白い炎は何か違うと思うか?」


「同じなんじゃないでしょうか?例えば、紙だと赤い炎ですけど、服を燃やしたりすると、色が少し違う気がします。」


「うん、色が違うと言う現象には、必ず理由があるんだ。魔法の炎と言うのは、魔力が燃えて、酸素で支える形になるんだが、2つとも燃えた物は一緒なのに、色が違う。何が違うのか……。答えでそうか?ないか?」


「「「わかりません。」」」


「答えは、温度だ。赤い炎より青白い炎の方が圧倒的に温度が高い。で、火の魔法を使うとしたら、赤い炎と青白い炎。どちらが威力があるでしょう?」


「あー、青白い方が威力がある気がする。」


「そうだ、炎の特性と言うのは、熱いと言う事だ。その熱い炎でも温度に違いがあるんだと言う事を、知っているだけでも、威力は出ると思う。イメージしやすくなるだろ?

 だが、もう一歩進めるのなら、酸素の濃さを変えてやるんだ。空気中の酸素を集めるようなイメージをして炎を出すと、ほら青白くなっただろ?じゃ、席に戻れ~~。」


「はーい。」


「で、それを突き詰めて行くと、こういう事も出来る。」

 マサキの周囲に300個位の青白い火玉が浮いている。


「先生、どうやってそんなに火玉出しているんですか?」


「これは、単純に魔力頼りだな。俺達は冒険者だから、大量の魔物がいても、これ一発で300頭倒せるからな。」


「先生凄すぎ。」


「そう言うが、体内魔力の量が決まっているからと、出来ないと思うんだろ?」


「違うんですか?」


「魔力ってのは、体内にある量で足りないんだったら、外から集めてくれば良いんんだぜ?制御出来ないと爆発したり事故があるから、まだ教えていないけどな。」


「どういう事ですか?」


「じゃ、俺が制御出来る範囲で魔力集めてみようか。」

 と言って、マサキは丹田で魔力を練り始めた。ズンズンと空気が重くなってきているのがわかる。ピリピリして来たところで止めた。


「今の重たい魔力の感覚がわかった人、挙手。」


「うん、全員分かった様だな。こうやって広範囲殲滅魔法は撃つんだよ。教科書には載っていないけどな。使える人がいないっぽいし。」


「先生は使えるんですか?」


「俺は、使えるさ。これでもSランク冒険者主席だからな。」


「え?先生19歳ですよね?」


「ん?そうだよ。」


「それで主席なんですか?世界一って事ですよね?」


「うん。」


「マジすげー!!」



「よし、今度の実習は青白い【火玉ファイアボール】を撃ちまくれよ~。」


「はーい。」


「シャルロットは、今度の実習で、無詠唱で魔法を撃てるように、してやるからな。俺は美少女へのケアは万全だからな!」


「先生!少しは、下心を隠せよ!」


「恰好良いだろ?」


「ただの助平にしか見えない。」


「あー大体あってるぞ。それ。」


「ハッハッハ。」


「じゃ、今日の講義はこれまで!」


「「「ありがとうございました。」」」


 マサキは、シャルロットが、皆と話が出来ているのえお見届けてから、教員室に戻った。

 机に座って、今度は何して遊ぼうかと考えていたら、同じ魔法学の教員が声を掛けて来た。


「タチバナ先生。今度、講義を見学させて頂いてもよろしいですか?」

「構いませんが、教科書は使っていませんよ?」

「ほほぅ、何でもタチバナ先生独自の理論で教えているとか。」

「独自理論と言うより、教科書や、魔法に関する認識が間違っているんですよ。証明も出来る程度にはね。」


 生徒に教えるのって面白いんだよなぁ、皆、中二病だからさ、魔法が楽しくて仕方ないらしい。そんな楽しそうな生徒を、見ているのが楽しいのだ。

 教師で食って行くのも有りかもな。









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