ダンジョンデータ

※諜報組織〈アマト〉によって集められた勇者のデータ。


 リーグ・アドラム


 前衛のタンク役の男性。巨大な盾を持ち、重装備に身を包んでいる。

 全身が筋肉に包まれており、巨岩を持ち上げるだけの膂力を誇る。剣も使うが、基本的に盾を振り回し、敵を押しつぶすような戦い方を取る。また、遠距離を補うために、リボルバーを装備。

 身にした鎧は、ミスリル製。魔法はおろか、最新鋭の銃弾ですら防ぐ。

 竜の火炎の中でも耐え抜いた猛者であり、ウィリアムが最も信頼を寄せる仲間。

 ただし、筋肉任せの脳筋の一面もある。


 リーン・ルーシェル


 弓手の青年。着物に身を包み、線が細く身軽。

 だが、その手にした鉄製の剛弓はどんな障壁ですら貫通する威力を誇る。矢を放つ速度も早く、また一発一発が脅威。

 連射をするときに、狙いは乱れるものの、三秒で一射する実力で、仲間たちの援護を一手に引き受けてきた。近距離戦でも、弓を棍棒代わりに戦う。

 防御力を犠牲にしているが、それにしても彼を捉えることは難しい。

 ゲルダに次ぐ、身の軽さを誇り、壁蹴りの連続で宙を浮ける。

 クレアに好意を寄せている。


 ゲルダ・エイマーズ


 手先が器用で、五感が優れた軽装の女戦士。いわゆる、シーフ。

 地面に手を当てるだけで、空洞の有無を確認でき、嗅覚、聴覚を駆使して罠の有無を確認できる。ダンジョン攻略のプロフェッショナル。

 ブービートラップは彼女にかかれば、ほぼ無力。敵の気配も察知する。

 また、パーティーの中で最大の身軽さを誇り、また、その服の下には無数の刃を隠し持っている。どうやって隠しているのが、道具も多く持ち歩く。


 レックス・ホーリー


 元々、宮廷魔術師であった魔術師。年齢はそれなりにあるはずなのだが、見た目は青年にしか見えない。主に、攻撃の魔術を得意とする。

 他にも魔術は全般的に使いこなせ、特に疾風の魔術が一番の火力を誇る。

 彼が本気を出したときの真空刃は〈紫電〉の刃さえも上回る威力を持つ。

 冷静沈着であり、どんな土壇場でも冷静さを崩さないクールさを持つが、誰よりも仲間思い。リーグと並んでパーティー最古参。


 クレア・ホーリー


 レックスの養子にて、弟子である女魔術師。パーティーの中で最年少だが、保有する魔力は師さえも凌ぐ。主に、防御や治癒の魔術を得意とする。

 探査も得意であり、ゲルダの感覚には及ばないものの、索敵を行える。

 ダンジョンコアの捜索は主に彼女が引き受け、その精度はかなり高い。

 それなりに心構えもできているが、仲間の死には慣れておらず、まだまだな一面も。


 ウィリアム・ベルザック


 紫電の勇者と呼ばれる、A級冒険者。大柄な身体で大剣を扱う。

 基本的にこの世界では魔法戦士という概念は存在しないが(魔術を扱うのには集中力がいるため、基本的に動きながらは使えない)彼はそれを可能にした。

 体中に雷電をまとわせ、それに触れると弾き飛ばされる。

 また、紫電をまとわせた斬撃は、凄まじい切れ味を誇り、地面も容易に砕く。

 身体能力もずば抜けており、まさしく最強。


 リーグに匹敵する防御力。

 リーンに匹敵する精密さ。

 ゲルダに匹敵する俊敏さ。

 レックスに匹敵する威力。

 クレアに匹敵する魔力量。


 それぞれのプロフェッショナルには叶わないものの、それでもそれぞれに匹敵する実力を揃えているのが〈紫電〉である。

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