逮捕された話#7
やはり、逮捕されて拘置所までいくというのは普通に生きていたらなかなかないことだと思うので、もう少し書いてみようと思う。
留置所や拘置所のことは少し書いたので、今回は裁判の話を。
とりあえず、留置所に入って3日目くらいだったかな。弁護士の人が会いに来た。これは僕が求めた訳ではなく、そういう決まりになってるみたい。その日の当番の弁護士の人が来るみたい。
お金がある人は私選弁護士を選ぶけど、僕は当然お金がないので、結局裁判までこの弁護士の人が担当してくれた。
担当してくれた弁護士は36歳で見た目も若く僕と同じ歳くらいに見えた。
初めてあった時は、弁護士会が出してる本を持ってきてくれた。多分みなに差し入れてるんだと思う。
そこには、これからどういう過程を辿っていくのかってことや、拘留されている時の権利みたいなことが書かれてた。
まぁ、起訴になったらどうなるか、略式起訴(拘置所で拘留されず罰金でおわるやつ)、不起訴(最長14日だったかな。留置所で拘留されて釈放されるやつ)についてなど。すみません、多分調べてもらえば正確なことがわかると思うけど、今はあくまで自分の記憶で。
で、弁護士はとりあえず最初僕におそらく不起訴になるっていってきた。まぁ、つまり留置所でもう少したえたら出られるって。親子喧嘩ってのもあるし、僕が初犯ということも考えても多分そうなるだろうって。
そして、誓約書を書きましょう、と。何の誓約書かというと、母親には今後一切関わりませんみたいな誓約書。それを書いて母親に送ろうと。
もちろん僕は言う通りにした。それに弁護士が不起訴になるっていうんだから当然そうなるもんだと思ってた。
まぁ、結果は弁護士もびっくりの一度不起訴からの翌日また検事に呼ばれ起訴され、拘置所へ行くっていうことになったんだけど。
なんでこうなったかというと、推測も入るけど、まず一つに、最初僕に不起訴を出したのは副検事。結局、副検事の上の検事がその判断に反対をしたみたい。
あと、起訴されたときに言われたのが、母親が厳罰化を求めてたってこと。まぁ、これはしょうがない。
で、あと弁護士に言われたのが、なんか法務省が更正プログラムみたいなんを新しくやり出したみたいで、その条件に僕がぴったり当てはまったってこと。これは別にギャンブル依存に関わらず、犯罪をした比較的若い人間を、拘置所にいる間から就職のサポートをしたりし、社会復帰のために支えていく、みたいな感じだったと思うけど。
なんやねんそれって感じだけど。じゃあ何か拘置所で特別なことをやったのかというと、一度だけギャンブル依存の専門家?みたいな肩書きのおばちゃんが僕に面会に来た。
で、拘置所を出たあと、ギャンブル依存の人が集まって生活している施設に入らんか?みたいなことをいってきた。
僕は、そのときは出たら仕事に復帰するつもりでいたから、そのことを伝えて断った。そしたらもう会いにこんくなった。
それだけ。なんやねんこのプログラム。
話を戻す。結局拘置所まで言ったから、弁護士との付き合いも予想以上に長くなった。
拘置所に入ってからは、週1くらいで来てくれたんかな。
僕が会社の人と会うのを逃げて拒んでたから、弁護士が会社の人とのやりとりもしてくれた。
本来は国選弁護士はこんなことやらんみたいだけど、会社の人も僕が何も伝えないから、弁護士の方へぐいぐい連絡を取ったみたいで、弁護士もやらざるをえん感じだったみたい。
あと、彼女と面会するまでは、僕は着替えとかを差し入れしてくれる人もいなかったから、弁護士が差し入れしてくれた。
Tシャツ一枚だけど。
しかも、弁護士のお古。しかもしかも、ミッキーマウスのピンクのTシャツ。
でも、国選弁護士って、こういうこともしてくれる人少ないみたい。私選なら結構いろいろやってくれるらしいけど。まぁ、高い金払ってるからね。
Tシャツ、今も大切に着てるよ。
つづく。
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