第2話 ゲーマスが可愛い子好きでも別にいいじゃないですか

「性別は女、名前は辻本かなっと」

ゲームマスターから渡された紙に、僕は性別と名前を入力して、送信した。


「では、次にキャラの顔と体、を作って下さい」

そうゲームマスターが言うと、まず最初に顔のパーツが出てきた。

輪郭、髪、目、鼻、口、をとりあえず僕好みで選んだ。

そして、次に体のパーツが出てきた、これも胸、腰、ヒップ、足、服を僕好みを選んだ。


僕は出来た瞬間思った。

「誰がどう見ても、ぶりっ子じゃねえかぁぁ!」

顔は小顔で、髪は赤髪のツインテール、顔もなんかむかつく、典型的なぶりっ子であった。


まあ、ブスよりはましだな。


もうちょっとマシなものに直そうと思ったが、早く始めたかったので、決定ボタンを押した。


ちなみに胸は貧乳だ。

なぜなら僕は貧乳派だからだ!

それに、貧乳の方が動きやすそうだし、僕的に愛情注げるし、貧乳は利益しかない!


巨乳は邪道だ!


「それにしても読み込み時間長いなー」 

今こうやって読者に貧乳の素晴らしさを伝えている間にも読み込みは進んでいた、しかし読み込んだのはたったの1%。

とりあえず読み込むまで、眠ることにした。




辻本かなさんがログインしました。


「読み込み終わったのか?」

寝起きの僕はパソコン画面を見て、読み込みが終わったことを確かめた。

確かめた後は、ついに冒険!を始める前のチュートリアルを始めた。 


「やあ、また会いましたね」

ああ、また会ったなゲーマス。

「今から、この私があなたのために操作方法をお教えします」

よし、やっとキャラを操作できる。

「まず、歩いて敵を倒し、ボスを倒して下さい。ジャンプとかはゲームソフトのところに内蔵されている取り扱い説明書をみて確かめて下さい」

何だ?いきなり歩いて敵を倒してボスを倒せだと、やっぱりこのゲームはハードだな。

僕は、取り扱い説明書を見ながらも、なんとかボスを倒した。

てっきりチュートリアルだからボスも雑魚だと思ったんだけどなー(10回くらい戦ってやっと倒せた)。

「すごい、あなたは見込みがありますね」

お世辞でも嬉しいな。

「これで基本操作はおしまい。では最後にとっておきの裏技を教えちゃいます♪」

ゲーマスが囁き声で言った。

「その裏技とは男をメロメロにさせる裏技、これで、恋に発展して、結婚して、あれをして、きゃーー!」

そう言いゲーマスは鼻血を出して倒れた。

ゲーマス尊敬していたのにまさかそういうけいの人だったのか。



一方そのころソーシャルタウンエキスポ本社は、

「なにあの子、カワイイー、ねえ滝都、あの子機械じゃなくて私自身がチュートリアルを担当していい?」

それを聞いた滝都たきつ(ゲーマス)は、

「良いけど前みたいに変なの教えるなよ」

「分かってますって滝都さ~ん、ぐへへへへ」

滝都は絶対やるな、と思った。

そして、本当にやりやがった。

「恋に発展して、結婚して、あれをして、きゃーー!」

ばたっ。

木野原(ゲーマス)が鼻血を出しながら倒れた。

「たく、また変な妄想しよって」

滝都は木野原を背負って管理室を出た。


俺と木野原はゲーマスとして、このゲームを管理することになった。

そこで悪質な行為をしたりするものは排除し、システムに不具合があったら、すぐに修正班に出す。

その度、不具合のお詫びとしてアイテムを決めるのも私達。

そんなゲーマスの仕事はちゃんとしていたら問題はない。

しかしそのゲーマスが問題だからこそ、年々女性ユーザーが減っていき、男性ユーザーが増えているのだ。

その原因は木野原だ。あいつが好き勝手にやってるからこんなことが起こるんだ。

特に最近の不具合のお詫びは酷かった。

ユーザーみんなにクリスタル(ガチャとかに必要なやつ)5個渡すはずが、木野原のせいで、可愛いお気に入りの子だけ、7個渡してしまった。

たった2個の差かよ、と思ったかもしれないが、この2個はユーザーにとっては結構大きいのだ。

翌日クレームが殺到した。

そして、渡された女の子の中には気味悪がってやめた子もいた。

しかし、俺は木野原にやめろと注意しなかった。

なぜだか分からないが、一度注意をしたとき、管理室にそいつは来なくなった、もう自由にしろと言ったときはすぐに戻ったが、その間は木野原の時よりも苦情が来た。

理由としては、ゲーマスの代理人がおらず、仕事が二倍になり細かいところまで、行き届かなかったからなのだが、代理人が雇えるのも時間の問題だし、今は自由にさせている。


その結果がこれだ、可愛い女の子が好きだからと言ってちょっかいかけやがって、翌日にお詫びでクリスタルでも送っとくか。

俺は鼻血を出しながら気を失った木野原を病院に連れて行った。


翌日、何事もなかったかのように彼女は目を覚ました。






この物語はフィクションです。

現実世界と比べてややおかしいところはありますが、そういうときは、物語だからしょうがないかと許してあげてください。

(例:ゲーマスが二人いる)など。


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