第7話 それぞれの秘密/日本襲撃予測
泰介は、あのあとメチャクチャになった部屋をを片付けながら宮内博樹から色々聞いた。
まず、パトカーを呼んだのは嘘だった。
偶然サイレンが聞こえ、機転を利かせ通報を装って春香を追い返しただけだった。
それから博樹は、沢山の情報をくれた。
*自分は某国の諜報機関のエージエントだと言う
*盾を出す能力は、その某国のESP研究所の技術で作られたものを自分の体に移植し、発生させている
*ドイツに現れた怪物ドラッヘが今度は日本に現れる
*ドラッヘを倒すのが諜報機関の目的
*春香も別の諜報機関の人間で、ドラッヘを動かしてる張本人だという
*ドラッヘの対抗手段がヒトラーの遺品で、第二次世界大戦中に作られた兵器だという
*泰介の持つ物が何かの鍵になるという
「おいおい、突っ込み処が多いぞ」と思いながら一通り聞いてから泰介は質問をした。
泰介「スパイって!?若すぎだろ、無理がないか?」
博樹「別に普通だよ、もっと若いのもいるよ。中東なんか10才位のとか何人もいるし。俺は八歳から訓練を受けてるよ」
ESP研究所については聞いても話せないとかで教えてくれないし、能力を操作する皮膚の下に埋め込まれてる装置を
「ここに埋め込まれてる」と言われ触ったがわからなかった。
盾は出して見せてもらい、触らせて貰った。
表面のざらつきは経年を感じさせ、結構重かった。叩いて音もなった。
意思による具現化でこんなものが出てくる科学的理屈が全くわからない。
ドラッヘの日本襲撃の予測は、組織のスポンサーである某政府が動向をずっと監視、計測、計算しており、行動パターンと進路から日本襲撃という予測結果になって、
ドラッヘの存在が、地球上全体の不利益になる事からその政府にとっても然りで、ドラッヘ殲滅が組織の使命であると。
組織の指令で泰介のいるこの学校に入学した。
泰介を守る理由で監視していたら、丁度今日事件があったと。
春香が属すという諜報機関も、詳しくは教えてくれなかったが何処の国のというよりは秘密結社で、彼らがドラッヘをある方法で先導し動かしてドイツを壊滅させたと話した。
泰介は、
「どれも中二的な発想ばかりで眉唾だなぁ」と全てを信じるのには不安があったが、まず「能力」の「盾」は触りもしたので信じられた。どこかの国がESP研究してたとかも確かに実際あった話ではある。
なので一先ずは信じて乗っかるしか無かった。
それと後の2項目は泰介には、
「ヒトラーの遺産と私の持つ物、それには身に覚えがある」と感じていた。
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