第1話俺の扱い雑すぎるだろ
おいおいおいおい。
聞いてたのと全然違うぞ。
どうみてもここは古びた教会の中だぞ。
しかも、周りに誰もいないって召喚者は何を考えてるんだよ。
教会の中になら誰かいるかもしれないな。
「あのー、だ、誰かいませんか。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
だよなー。さすがに誰もいないか。
ってかこの状況相当やばくないか。
せっかく新しい土地でこれから頑張ろうって思ってたのに、こんなんじゃどうどうしようもねーよ。
まあでも、正直俺はわざわざ違う世界から召喚されてきているわけだから、どうにかなるとは思っている。
まずは何をしようか。
見た感じ教会は元の世界にもあった普通の教会だな。
よし、とりあえず教会の中を調べてみるか。
うーん・・・・。
くまなく調べたけど中には何もないか。
ま、まあ気を取り直して次は外に出てみよう。
うん。そうだ。ここは異世界だし、外に出れば何らかの発見があるはずだ。
ん、なんだあれ。
教会の入り口に何かあるな。
手紙じゃん。しかも俺の名前が表紙に書いてある。
つーかやっぱり説明で聞いてた通り、文字が日本語になってる。
よかったー。まじで言葉が通じなかったら確実に詰んでたぞ俺。
ふむふむ。
とりあえず手紙を読んでみたが、どうやら俺はとある冒険者のパーティーに間違って召喚されてしまったらしい。
しかし、間違って召喚したとはいえ、一応異世界人である俺には何らかの優秀なスキルがあるらしいのだが、あいにく俺はそのパーティーの求めていた最強の異世界人に匹敵するような力はなく、そんな俺をかくまうだけの余裕もないらしいので、仕方なく俺を教会の中においてそのままどこかへ行ってしまったらしい。
って、ふざけんじゃねーよ。
こいつらが召喚したってことは、最初に俺と話していたのもこいつらなわけで、説明ではこの世界は素晴らしいとか、私たちが責任もってあなたのことを守り、強くさせるとか言ってたくせに、俺が期待通りじゃないってわかったらほったらかしかよ。
ふざけやがって。せめて俺を町まで連れて行ってくれよ。
むかつくやつらだが、手紙にはここから街へ行く方法もスキルの確認方法や使い方も書いてあるわけであって訳であって、悪い奴らではなさそうだ。
でも、俺をほったらかしにしたことは許せない。この恨みは絶対忘れないぞ。
はーあ。ここは夜になると強い魔物が出るらしいし早めに街に行かないと死んでしまう。
異世界に来てすぐ死にましたなんて絶対に嫌だよ。
ここから街まで約4キロある。
今は多分正午ぐらいだから、ゆっくり歩いて行っても夕方には街につくな。
よーし。安全第一で街まで向かおう。
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